露から国籍変更の相手と握手交わす

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コスチュク(3月)
画像提供:ゲッティイメージズ

女子テニスのBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)は9日、世界ランク27位のM・コスチュク(ウクライナ)が第14シードのD・カサトキナ(オーストラリア)を6-4, 6-2のストレートで下し、2年ぶり2度目の3回戦進出を果たした。また、試合後にはロシアから国籍を変更したカサトキナと握手を交わし、自身のSNSで「私は彼女を支持する」と投稿した。

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22歳のコスチュクは今大会、1回戦で世界ランク70位のA・イーラ(フィリピン)に6-0, 6-1のストレートで完勝し2回戦へ駒を進めた。

この日、2回戦で28歳で世界ランク15位のカサトキナと顔を合わせたコスチュクは3度のブレークを許したものの、リターンゲームでは6度のブレークに成功。迎えたサービング・フォー・ザ・マッチではこの試合3本目のサービスエースを決め1時間27分で勝利を収めた。

注目を集めたのは試合後のやりとりだった。これまでロシアとベラルーシ国籍の選手との握手を一貫して拒否していたコスチュクが試合後、ネット越しにカサトキナと握手を交わした。

カサトキナはロシア出身でこれまでは同国を代表してプレーしてきたが、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降は中立の立場として国旗を掲げずに大会に出場。反戦の立場を明確に表明していた。そして今年3月、自身のSNSを更新しオーストラリアの永住権を取得したと発表。ロシアからオーストラリアへと国籍を変更した。

カサトキナ以外にもこれまでにロシアから国籍を変更した選手はいたが、ウクライナ選手の中には国籍変更後も握手を拒否するケースもあった。

コスチュクは試合前、自身のSNSで「誰かがロシアを侵略者と明確に認め、行動に移したならば、それは敬意に値する」と投稿。カサトキナの姿勢と決断を支持する考えを示していた。

さらに試合後にコスチュクは自身のインスタグラムのストリーズで両者が握手を交わす動画とともに「彼女(カサトキナ)はとても困難な状況の中で、自分の選択をした素晴らしい例だと思う」と投稿し、今回の握手はその考えに基づくものであることを明かした。

「(国籍を変更したことについて)いずれそうなると思っていた。今の彼女は前より幸せそうに見える。その一歩を踏み出してくれて、本当に嬉しいし、私は彼女を支持する。そういう存在を認めることは大事で、他の人たちが目指すべき模範になる」

なお、勝利したコスチュクは3回戦で第24シードのL・フェルナンデス(カナダ)と対戦する。フェルナンデスは2回戦で世界ランク117位のA・ルジッチ(クロアチア)をストレートで下しての勝ち上がり。


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(2025年5月10日12時08分)
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