26日から開幕するテニスのグランドスラムである全米オープンに第3シードで出場する
A・マレー(英国)は9年連続の出場となるが、今年は自身初となるディフェンディング・チャンピオンとして登場する。
「全くわからないよ。新たな経験なんだ。自分がどんな反応をするかもわからない。昨年と同じホテルに泊まっているし、これまでと同じようなスケジュールで臨もうと思ってもいる。そして、ニューヨークに到着したら、すぐにリラックス出来るように努めようと思っているよ。」とマレーは、初めて経験する状況に対して語った。
2011年のシーズン後に元世界ランク1位の
I・レンドル(アメリカ)氏をコーチとして招き入れたマレー。レンドル氏自身も8度のグランドスラム優勝を誇るが、それまで4度の準優勝を経験してから、5度目の決勝で初めてタイトルを手に入れた。
昨年のウィンブルドンでマレーは決勝進出を果たしたが、
R・フェデラー(スイス)の前に惜しくも敗れ、直後の表彰式では涙に暮れてインタビューに応じた。しかしレンドル氏は、マレーのその時のプレーを称賛し、グランドスラムでの優勝も遠くないと伝えていた。
そして、迎えた昨年の全米オープンで見事自身初となるグランドスラムの頂点に立った。奇しくもこれはレンドル氏と同じく、4度の準優勝後に掴んだ栄冠だった。
「グランドスラムに臨む時は、常にエキサイトしているんだ。」
「そして、いつもプレッシャーがある。それを上手く対応出来る場合もあれば、そうではないものだってあるさ。でも全米オープンはいつもエンジョイしてプレーしているよ。」
精神的にも成長を遂げたマレーは、祖国イギリスで開催されるウィンブルドンで今年は念願の優勝も遂げた。これはイギリス人が77年間待ち望んだ悲願の地元優勝でもあった。偉業を達成したマレーは、その後バハマでしばらくの休養をとってから練習拠点を置いているアメリカのマイアミでトレーニングを再開していた。
全米オープンへつながる夏の北米シーズンでは2大会に出場したマレー。ロジャーズ・カップ男子では3回戦、W&Sマスターズでも準々決勝敗退と、タイトル獲得には至っていないが、良い形で調整が出来ていると話す。
「しっかりやらなければいけない事、サーブ・リターン・フットワークは、とても良い感じだよ。もうちょっとストロークを調整する必要はあるけどね。全米オープンが始まるまでに、ミスを減らせるようにしなければならない。」
全米オープン開幕まで数日となった今、マレーは大会連覇へ向けて自身のテニスの仕上げ段階にいる。
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