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世界2位マレーが告白「とてもショック、自信もなくなっていた」

アメリカのフロリダ州マイアミで行われた男子テニスツアーのマスターズ大会であるソニー・オープン男子で、自身9度目のマスターズ優勝を飾り、R・フェデラー(スイス)を抜き自己最高位に並ぶ世界ランク2位へ返り咲いたA・マレー(英国)が、昨年の全米オープンでグランドスラム初優勝を飾った決勝戦でのエピソードを地元イギリスのタイム誌での取材で語った。

マレーは、昨年の全米オープン初優勝までにグランドスラム決勝の舞台へ4度進出するも準優勝に終わり、タイトル獲得に至っていなかった。

2008年の全米オープンと2010年の全豪オープンではフェデラーに、2011年の全豪オープンではN・ジョコビッチ(セルビア)に、2012年のウィンブルドンではまたしてもフェデラーにグランドスラム優勝を阻まれていた。

優勝を飾った昨年の全米オープン決勝戦も簡単なものではなかった。ジョコビッチと対戦したマレーは、第1・第2セットを先取し、優勝まであと1セットと王手をかけた。しかし、そこからジョコビッチに反撃され2セットを失い、試合の流れがジョコビッチに傾き、またしても準優勝に終わってしまうのかという展開になってしまった。

しかし、第5セットをゲームカウント6−2で奪い、初優勝を果たしたマレーは、第4セット後に行った事で気持ちの切り替えが出来たエピソードを明かした。

「とてもショックだった。あの時、ノヴァーク(ジョコビッチ)と対戦するまで、4度のグランドスラム決勝戦で負けていて、おまけに1セットしか取る事が出来ずにもいた。どこを歩いても、タイトル獲得するまで、自分は本当のチャンピオンではないんだって心の底で思っていた。あの時の決勝戦の第4セットを落とした時も、とても悲観的に考えていて、自信もなくなっていたんだ。」と、マレー。

しかしマレーは、第4セットが終わった直後に、トイレット・ブレークを要求してアーサー・アッシュ・スタジアムの入り口近くにある小さな個室へ入り、自分自身と向き合った。

「選手入場口から外へ出ると、小さい部屋があるんだ。台所と鏡があるだけの小部屋さ。」とマレーは、その時の場所の説明を始め、その後に自分自身が行った行為を語り始めた。

「自分自身に問いかけたんだ。“どうしてグランドスラムの決勝戦で負け続けているんだろう。何かが足りないのだろうか。どうして2セットを先取したのに、それを無駄にするんだ。”ってね。そんな気持ちではコートに戻れない。第5セットの最初のボールを打つ以前に、気持ち的に負けてしまっていたんだ。」とマレーは、その時の気持ちを振り返った。

加えて「今まで大声で自分自身に話しかけた事なんて1度もなかった。それが怒りの印だったのかもしれない。あの時のトイレット・ブレークは、普通ではなかったんだ。」と、マレー。

続けて「鏡の前に立ち、自分の心の中の気持ちを変えなければならないって感じていたんだ。そして、大きな声を出して自分に話しかけたのさ。“お前は、この試合に負けないんだ”ってね。」と、自分が行った行為を話した。

「最初はちょっとためらいながら“お前はこの試合に負けない”って言っていたけど、段々声が大きくなっていったんだ。“お前は、今回の決勝戦は逃さない。今度はお前の番だ。”って叫んだんだ。最初はちょっと変だなって思ったけど、心の中の何かが変わったのを感じたんだ。その変化に驚いたけど、勝てるって実感したんだ。」とマレーは、心境の変化を語った。

そして、コートへ戻ったマレーは第5セットを奪い、初のグランドスラム優勝を飾った。

先日のソニー・オープン男子決勝でも、第3セットでD・フェレール(スペイン)にマッチポイントを握られる崖っぷちに立たされながらも、それを跳ね除けたマレーは逆転でタイトルを獲得した。その精神力は、昨年の全米オープン決勝戦での経験が助けになっていたのかもしれない。


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(翻訳・記事/弓削忠則)

(2013年4月2日11時15分)

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