観戦から対戦へ 18年越しの夢叶う

ゲッティイメージズ
世界ランク114位のコバチェビッチ
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスで世界ランク114位のA・コバチェビッチ(アメリカ)は全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)1回戦で第3シードの同3位N・ジョコビッチ(セルビア)と公式戦初の対戦を迎える。24歳のコバチェビッチにとってジョコビッチは少年時代にスタジアムで観戦していた存在から対戦する存在となった。

>>西岡 良仁ら全仏OP組み合わせ<<

>>日比野 菜緒ら全仏OP組み合わせ<<

36歳のジョコビッチと12歳差のコバチェビッチが初めてジョコビッチを生で見たのは、2005年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)1回戦でのG・モンフィス(フランス)戦だった。当時7歳のコバチェビッチは18歳のジョコビッチがモンフィスとフルセットの激闘の末に勝利した場面を観戦。その18年後、コバチェビッチは舞台は違えど同じ四大大会で、ジョコビッチとの初戦を迎える。

「彼(ジョコビッチ)のこれまでの流れを見るのは素晴らしいことなんだ。彼は史上最高の選手だよ。僕はテニスのキャリアを始めたばかりだと思うけど、今プレーしているすべてのテニスプレーヤーが、いつかは対戦したいと思うものなんだ。このようなステージでノヴァークと対戦できるのは、ある意味ラッキーだと思う。超クールな試合になるだろうね」

ニューヨークで生まれ育ったコバチェビッチは2021年の全米オープンに予選から出場。2試合に勝利したものの、予選決勝で敗れた。翌日、失意のなかジムに行ったコバチェビッチは本戦前に調整を行うジョコビッチと遭遇。そこでジョコビッチはスタッフから、気落ちしているコバチェビッチのことを聞き、自身のトレーニングセッションに参加しないかと持ち掛けた。

「僕はショックを受けたよ。彼はその週、まさに歴史を塗り替えようとす立場にいて、僕に時間を割く必要がなかったんだ。信じられないような経験だよ。最後にノヴァークは『君には明るい未来があるから、セルビアで一緒に練習しよう』と言ってくれたんだ」

そこからコバチェビッチはチャレンジャー大会で初優勝を飾るなどで世界ランクも101位に上昇。昨年は9月のユジン韓国オープン(韓国/ソウル、ハード、ATP250)でM・キツマノビッチ(セルビア)らを破り準決勝に進出。最後は西岡良仁に屈したものの、ツアー初のベスト4進出を果たした。

自身の目標を「世界ランクトップ10入り」と語る24歳は、数日後に訪れるジョコビッチとの対戦について思いを語った。

「今のところトップ10は遠い先のことだってわかっているさ。今は約20年前に初めて会ったジョコビッチと対戦するという目の前のタスクに完全に集中するつもりだ。1回戦で強豪選手と対戦するのは、理想的なドローとは言えないけどね。でも、対戦は0-0で始まるんだ」

※2023・5・29 12時30分 ユジン韓国OPのコバチェビッチの成績を修正しました。

[PR]5/28(日)~6/11(日)全仏オープンテニス WOWOWで連日生放送!
WOWOWオンデマンドでは大会第1日~第3日を無料配信!


■放送&配信スケジュールはこちら>





■関連ニュース

・赤土の絶対王者ナダル全仏OP欠場
・ナダル全仏欠場&引退意向
・錦織 復帰は6月中旬に延期

■おすすめコンテンツ

・テニス体験レッスン受付中
・無料ドロー作成ツール
・世界ランキング

(2023年5月28日12時54分)
その他のニュース
もっと見る(+5件)