オーストラリアはダーウィンで行われた男子国別対抗戦であるデビスカップ準々決勝のオーストラリア対カザフスタン戦は、オーストラリアが1勝2敗で迎えた最終日に
S・グロス(オーストラリア)と
L・ヒューイット(オーストラリア)がシングルスで勝利を飾り大逆転で準決勝進出を決めた。
初日に行われたシングルスに登場した
N・キリオス(オーストラリア)と
T・コキナキス(オーストラリア)はいずれも敗退し0勝2敗といきなり崖っぷちに立たされたオーストラリアは、2日目のダブルスでヒューイット/ グロス組が勝利を飾りオーストラリアの望みを繋いでいた。
最終日のリバースシングルスでは、キリオスに代わって出場したグロスが
M・ククシュキン(カザフスタン)を6-3, 7-6 (8-6), 4-6, 7-6 (8-6)で退けた。
「今回の戦いは、自分のテニス人生で最も奇跡的なものかも知れない。自分のテニスに自信を持って試合をしなければならなかったし、加えて多くのプレッシャーの中勝ち抜かなければならなかった。」と、勝利したシングルスでは29本のサービスエースを叩き出したグロスは正直な思いを述べていた。
カザフスタンの監督であるD・ドスカライェフは「この試合はオーストラリアの流れとなってしまった。2勝してからの4回のタイブレークを全て負けてしまった。タイブレークは博打のようなもの。だからテニスの神様は今回はオーストラリアの方に付いていたんだ。それがスポーツだし、それがテニスと言うものさ。」と、勝利目前からの敗退に落胆していた。
オーストラリア監督のW・マスールも大きな賭けに出ていた。世界ランク41位のN・キリオスに代えて世界ランク68位のグロスを起用する事で批難を浴びるかも知れなかった。
「その選択が馬鹿げているかのように見えるか、賢く見えるかのどちらになるか賭けだった。」とマスールも気持ちを明かしていた。
もちろん、結果は賢い選択となった。そしてキリオスは金曜日に世界ランク115位のA・ネドビエソッフ(カザフスタン)に負けた時は、精神的に落ち込んでいたと明かしていた。
「大きな大会が続いたりする時と大きな試合の後の肉体的な疲労とはたいして違いがないもの。いずれにしろダメージになるもの。ニック(キリオス)には悪いことをしてしまった。ウィンブルドンで起きた事はちょっと興奮させてしまうものだった。報道はややいきすぎている感じだった。」と、キリオスへ同情していた。
(STATS - AP)
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