3月6日から8日にかけて行われる男子国別対抗戦であるデビスカップのワールドグループ1回戦で、世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)は祖国セルビアを代表しクロアチアと対戦し、2010年以来2度目の優勝を目指す。
ジョコビッチが最後にデビスカップに出場したのは2013年で、その時は決勝へ進むも惜しくもチェコ共和国に敗れ準優勝に終わっていた。
昨年優勝のスイスは、その優勝の原動力となった
R・フェデラー(スイス)、
S・ワウリンカ(スイス)が出場を見送っている事もあり、ジョコビッチ率いるセルビアが優勝候補の一角を占め、今週末に行われる1回戦の注目を集めている。
ジョコビッチは先週日曜日に行われたドバイ・デューティー・フリー・テニス選手権男子の決勝戦でフェデラーに敗退した直後には、デビスカップのためにすぐに開催地であるセルビアのクラリェボの街へ入り、長年のチームメイトである
N・ジモニッチ(セルビア)と練習を始めた。クラリェボはセルビアの首都であるベオグラードから南に約200キロいった山あいにある街。
水曜日には会場であるスタジアムが公開され3000人が押し寄せたが、1500人が会場へ入れず外に溢れていた。
この対戦はジョコビッチだけに注目が集まっている訳ではない。かつてセルビアと対戦国のクロアチアは、ユーゴスラビアとして1つの国として戦っていた。そんな両国は、1990年代に独立してから2度目の対戦となる。初めての対戦は2010年の準々決勝で、その時はセルビアがクロアチアを下し、その後も勝ち上がり初優勝を飾っていた。
「とてもおもしろい戦いになるだろう。セルビアとクロアチアのライバル関係は特別なものだからね。」とジョコビッチは対戦への特別な気持ちを語っていた。
セルビアはジョコビッチ、ジモニッチに加え
V・トロイキ(セルビア)もチームに名を連ねている。トロイキは2010年のセルビアの初優勝にも貢献した選手だったが、2013年4月に行われたデビスカップ準々決勝でアメリカを下した直後、モンテカルロ・マスターズに出場していた時ドーピング検査を強いられた。
その時トロイキは、尿サンプルは提出したが体調不良を訴え採血を拒否した事がドーピング・ルールに違反すると、1年間の出場停止処分を下されていた。その処分が明けて復帰した時、元世界ランク12位のトロイキのランキングは842位にまで落ちていた。しかし現在は41位まで戻している。
2010年に対戦した時は、クロアチアは
M・チリッチ(クロアチア)、
I・カルロビッチ(クロアチア)を欠いていたが、今回も昨年の全米オープンでグランドスラム初優勝を飾ったエースのM・チリッチを怪我のために欠く布陣で臨む。
そのため、クロアチア・チームを率いるのは若干18歳ながら躍進を続けている
B・コリッチ(クロアチア)。コリッチは昨年10月には
R・ナダル(スペイン)を下す金星を飾り一躍世界に名を知られたが、先週のドバイでも
A・マレー(英国)を下す活躍を見せ、世界ランクも自己最高位を更新する61位に上昇させている。
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