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【コラム】5度目の正直は「あと1歩」が遠かった◇第5弾 2012激闘シリーズ その4

本日も2012年のテニス界「激闘シリーズ」をお届けします。今回は全仏オープン準々決勝のR・フェデラー(スイス)とJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)の試合です。

この二人は、今年全仏オープン前(全豪オープン、ABNアムロ・トーナメント、ドバイ選手権、BNPパリバ・オープン男子)の4大会で対戦し、全てフェデラーがストレートで勝利していたため、デル=ポトロとしては絶対に負けたくはない相手であった。

【第1セット】
この試合、フェデラーはデル=ポトロの凡ミスが少ない安定したプレーに押され2ブレークを許し、ゲームカウント1-4とリードされる展開。その後、スライスやバックハンドのスライスを織り交ぜたフェデラーは2ゲーム連取に成功する。しかし、フォアハンドの高い打点を得意とするデル=ポトロの強打に翻弄されたフェデラーは力んだショットが目立ち、第9ゲームでまたもブレークされ、このセットを落としてしまう。

【第2セット】
第2セットも両者の激しいストローク戦は続く。そして、フェデラーはデル=ポトロの逆をつくフォアハンドを放ち、第5ゲームでブレークに成功、この試合初めてリードを奪う。

これでフェデラーが勢いに乗るかと思われたが、今年5度目の対戦でなんとか勝利をあげたいデル=ポトロの執念がこの試合に表れ始める。

デル=ポトロは第6ゲームですぐさまブレークバックをすると、このセットはタイブレークへ突入。タイブレークではフェデラーの低い弾道のスライスにしっかり対応したデル=ポトロが第2セットも奪い、2セットアップと勝利まであと1セットと迫る。

【第3セット】
しかし、失速したデル=ポトロは第2ゲームで最後ダブルフォルトを犯し、ゲームかカウント1-4とリードを許してしまう。デル=ポトロは膝にテーピングを巻くほどの怪我を負っていた。

以降、フェデラーのテニスのレベルが次第に上がり始め、デル=ポトロは無理に強打を打たされる状態になってしまう。打開策を見つけようとドロップショットなどでフェデラーのペースを乱そうとするデル=ポトロだが、フェデラーのサービスゲームではポイントを奪うことができず、このセットをゲームカウント2-6で落としてしまう。

【第4セット】
試合の主導権をフェデラーに奪われたデル=ポトロは、ボールを追えないほどのウィナーを何本も決められ、このセットを1ゲームも奪うことができないまま第5セットへ突入することとなる。

【第5セット】
なんとしてでもフェデラーから勝利をあげたいデル=ポトロは、第1ゲーム、フェデラーのサービスゲームで2本のブレークチャンスを握る。だが、鮮やかなウィナーを決められ、このゲームでブレークして試合の流れを引き寄せることができなかった。

その後、デル=ポトロはサービスキープしてフェデラーにしがみつくも、第4ゲームでフォアハンドのダウンザラインを決められブレークを許し、ゲームカウント1-4となる。

第3セットから息を吹き返したフェデラーにさらに調子を上げられたデル=ポトロは、第6ゲームと第8ゲームをサービスキープするのがやっとで、第9ゲーム、フェデラーのサービスゲームで最後デル=ポトロのフォアハンドがサイドアウトし、3時間14分でゲームセットとなった。

試合後、フェデラーは「試合が長引けば、自分にもチャンスはあると思っていた。」

敗れたデル=ポトロは「素晴らしい試合だった。サーブが良くなかったのが、勢いをなくした原因。」と、敗戦を振り返った。

《「フェデラーが2セットダウンからの逆転勝ち◇全仏オープン」過去記事はこちら》

全仏オープン以降、両者はロンドンオリンピックでも対戦し、3-6, 7-6 (7-5), 19-17の大激闘の末にフェデラーが勝利していた。その後、デル=ポトロは3位決定戦でN・ジョコビッチ(セルビア)に勝利し、銅メダルを獲得した。

《「ロンドンオリンピック フェデラー vs デル=ポトロ戦」過去記事はこちら》

《「フェデラーに敗れたデル=ポトロが銅メダル◇ロンドンオリンピック」過去記事はこちら》

また、10月に行われたフェデラーの地元であるスイス・インドアで、今季7度目となる対戦でデル=ポトロはフェデラーに6-4, 6-7(5-7), 7-6(7-3)の大激戦の末に勝利し、大会優勝を飾った。

《「フェデラー地元声援に応えられず、今季7度目で敗れる◇スイス・インドア」過去記事はこちら》

さらに、今季レギュラーツアーで獲得した総ポイントの上位8選手しか出場権が与えられない大会であるATPワールド・ツアー・ファイナルでもデル=ポトロはフェデラーに勝利した。

1月の全豪オープンからフェデラーに負け続けるも、スイス・インドアではポテンシャルの高さを見せつけてやっと勝利できたデル=ポトロ。2013年シーズンはトップ4を脅かし、2009年全米オープン以来となるグランドスラム優勝となるかに注目である。

【明日12月14日(金)は、今年のウィンブルドン激闘シリーズをお届けします】

■過去のコラムはコチラ■
《「王者ジョコビッチの意地◇第5弾 2012激闘シリーズ その1」はこちら》

《「錦織、2セットダウンからの生還◇第5弾 2012激闘シリーズ その2」はこちら》

《「4度の絶体絶命を振り切った王者◇第5弾 2012激闘シリーズ その3」はこちら》

《「フェデラーを脅かし、クレイステルスを破った若手達◇第4弾 2012新星選手シリーズ その1」はこちら》

《「ナダルを打ちのめした恐ろしい男◇第4弾 2012新星選手シリーズ その2」はこちら》

《「これぞ「快進撃」と言わしめた男◇第4弾 2012新星選手シリーズ その3」はこちら》

《「フェデラー、王者奪還なるか◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その1」はこちら》

《「フェデラーに神が降りる◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その2」はこちら》

《「フェデラー「グランドスラムで優勝したくらいの感情」◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その3」はこちら》

《「フェデラー、勢い止められずタイトル逃す◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その4」はこちら》

《「貴公子フェレーロ、やっと手にしたビッグタイトル◇第2弾 2012引退シリーズ その1」はこちら》

《「完璧主義者のフェレーロ、最後は涙のフィナーレ◇第2弾 2012引退シリーズ その2」はこちら》

《「ロディック、ギルバートと手を組み栄冠◇第1弾 2012引退シリーズ その1」はこちら》

《「ロディックに「フェデラー」という壁が立ちはだかる◇第1弾 2012引退シリーズ その2」はこちら》

《「フェデラー最大の被害者となったロディック「自分がどう感じるかが重要」◇第1弾 2012引退シリーズ その3」はこちら》

(2012年12月13日21時36分)

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