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今年、男子テニスで現役引退したA・ロディック(アメリカ)。本日はコラム第1弾その2をお届けします。
2003年に全米オープンでグランドスラム初優勝を果たしたロディックは、2004年に入っても好調を維持した。
全豪オープンでは絶好調M・サフィン(ロシア)に6-2, 3-6, 5-7, 7-6 (7-0), 4-6のフルセットで敗れベスト8に終わるも、芝コートシーズンになるとウィンブルドンの前哨戦であるAEGON選手権で優勝し、ウィンブルドンに弾みをつけた。
迎えたテニスの聖地であるウィンブルドンで、ロディックは破壊力のあるサービスとフォアハンドを武器に決勝まで順当に勝ち進む。決勝では2003年も準決勝で対戦したディフェンディングチャンピオンのR・フェデラー(スイス)だった。
この試合の第1セット、ロディックはミスを恐れずに強打でフェデラーをねじ伏せ、グランドスラム2勝目に向けて好スタートを切る。しかし、フェデラーの鋭角なショットやスライスなどを混ぜたテニスに翻弄され、結果6-4, 5-7, 6-7 (3-7), 4-6の2時間31分でロディックは敗れてしまう。
この年にロディックは、グランドスラム初優勝を導いてくれたコーチのブラッド・ギルバートを解任してしまう。
翌年2005年のウィンブルドンでもロディックは決勝まで勝ち上がるも、そこで待っていたのはまたしてもフェデラーだった。その時はストレートで敗れ、フェデラーに2年連続で同大会に敗れることとなった。
同年の全米オープンではロディックの誕生日に1回戦が行われ、G・ミュラー(ルクセンブルグ)に6-7 (4-7), 6-7 (8-10), 6-7 (1-7)のストレートで敗れる波乱に見舞われてしまう。まさに「悪夢のバースデー」となった。
ここからロディックは調子を少しずつ落とし始め、2006年には得意とする芝のサーフェスであり2年連続決勝進出を果たしていたウィンブルドンで、A・マレー(英国)に3回戦で敗れてしまい、世界ランキングもトップ10圏外となる。
これに危機感を感じたロディックはコーチにJ・コナーズ(アメリカ)を迎え、新たなテニスで再出発する。
新体制で臨んだ全米オープンでは苦しい試合を勝ち抜き、2003年初優勝以来となる決勝の舞台へ勝ち上がる。だが、決勝で待っていたのは、当時世界ランク1位のフェデラーだった。ウィンブルドン決勝で2年連続フェデラーに敗れていたロディックは必死に食らい付き1セット奪うが、王者の華麗なテニスには通用せず、3年連続でグランドスラム準優勝となる。
この準優勝で自信を取り戻したロディックだったが、2007年と2008年は世界ランクをトップ10内に維持するも、グランドスラムで大きな結果を残せない時期が続く。
だが2009年、新たにF・ゴンサレス(チリ)などを指導していたラリー・ステファンキをコーチに迎え、新しいロディックのテニスが生み出されていく。
【続きは明日11月30日(金)】
《「ロディック、ギルバートと手を組み栄冠◇第1弾 2012引退シリーズ その1」はこちら》
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