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本日も2012年のテニス界「激闘シリーズ」をお届けします。今回は全仏オープン準々決勝のN・ジョコビッチ(セルビア)とJW・ツォンガ(フランス)の試合です。
全仏オープンの前哨戦であるBNLイタリア国際男子とモンテカルロ・マスターズの2大会で、ともにR・ナダル(スペイン)に敗れ準優勝に終わっていたジョコビッチ。当時、この大会から着用ウェアがユニクロになったことでも話題となった。
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第1シードのジョコビッチは1回戦から3回戦まではストレートで勝利するも、4回戦でA・セッピ(イタリア)に対し4-6, 6-7 (5-7), 6-3, 7-5, 6-3の2セットダウンからの大逆転でベスト8進出を決めていた。
対するツォンガは、4回戦でS・ワウリンカ(スイス)に6-4, 7-6 (8-6), 3-6, 3-6, 6-4の4時間6分のフルセットを制しての8強入りだった。
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【第1セット】
2人の準々決勝は、第1セットの第4ゲームでブレークに成功したジョコビッチが試合の流れを掴み、このセットをゲームカウント6-1であっさり先取する。
【第2セット】
第2セットも第1ゲームでブレークを奪ったジョコビッチが幸先の良いスタートを切る。しかし、第5ゲームでツォンガは、持ち味の強烈なショットが決まり始めリズム良くサービスゲームをキープすると、以降は両者一歩も譲らない激しいラリー戦が続く。
迎えた第8ゲーム、ジョコビッチのサービスゲームで、強打を武器に畳み掛けたツォンガはこの試合初めてのブレークに成功、ゲームカウント4-4とする。これで地元フランスのテニスファンを味方につけたツォンガはさらに勢いに乗り、サーブ&ボレーや繊細なタッチのドロップボレーなども決まり始め、会場はさらにヒートアップしていく。
そして、第12ゲームでツォンガはジョコビッチのスマッシュを強烈なカウンターで返球するなどで、15-40と2本のセットポイントを握り、これを生かしたツォンガが第2セットを奪う。
【第3セット】
第3セットは互いに1ブレークずつ奪い合い、意地と意地がぶつかり合う。その後、第11ゲームでブレークポイントを握られるも、地元の声援を後押しに最高のプレーをするツォンガがサービスキープに成功し、会場を盛り上げる。そして、第2セットに続き第12ゲームでセットポイントを握ったツォンガは、最後ネットに出るジョコビッチに対し、フォアハンドのランニングショットを決め、セットカウント2-1と勝利まであと1セットと迫る。
【第4セット】
第4セットに入ってもツォンガのサービスとストロークの勢いは維持され、次々とポイントを重ねる。これに対しジョコビッチは天を仰ぐほどだった。
そして、ツォンガは第10ゲームで遂に15-40とマッチポイントを握り、会場の盛り上がりは最高潮に。誰もがツォンガの勝利を確信した。しかし、ここから王者ジョコビッチの真骨頂が発揮される。この絶体絶命のピンチで、守りに入らず攻めてポイントを奪ったジョコビッチが、第10ゲームをサービスキープし、ゲームカウント5-5とする。
その後、第12ゲームでジョコビッチは自身のサービスゲームで果敢にネットへ出てツォンガにプレッシャーを与えるも、鮮やかなパッシングショットを決められ、再びマッチポイントを握られる。ここで力んだツォンガのミスに助けられデュースに戻すも、その後、強打で押し切る姿勢を崩さないツォンガに押され、この試合4本目となるマッチポイントを与えてしまう。ここで少し消極的になったツォンガの隙を見逃さなかったジョコビッチは、マッチポイントを跳ね返し、最後は高い打点のフォアハンドウィナーを決め、タイブレークヘ突入する。
小雨が降り出す中、タイブレークでは2-4とツォンガにリードを許すも、王者としてのメンタルの強さを発揮し8-6で第4セットを奪い、勝負の行方は第5セットへ。
【第5セット】
敗退まであと1ポイントという状況を切り抜けたジョコビッチは完全に息を吹き返し、第2ゲームでブレークに成功、ゲームカウント2-0とリードする。リズムに乗り、自然とガッツポーズが出るジョコビッチは、このセットでわずか1ゲームしか与えなかった。最後は得意のバックハンドのダウンザラインを決めて、大きなガッツポーズを作り、勝利の喜びを全身で表した。
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王者ジョコビッチからの大金星を逃したツォンガは、Y・ノア(フランス)以来となる地元勢の全仏オープン制覇の期待がかかっていたが、それは2013年へ持ち越しとなった。
【明日12月13日(木)も、今年の全仏オープン激闘シリーズをお届けします】
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