テニスのグランドスラム、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は28日、男子3回戦が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)と世界ランク132位の
S・ボレッリ(イタリア)の試合は3-6, 6-3, 4-6, 7-6 (7-4), 3-3の時点で日没により順延となり、続きは30日に行われる。
当初コート18の2試合目に行われるはずの試合だったが雨による約5時間にわたる中断により、急遽コート8の1試合目に変更となり試合が行われた。
両者は初の対戦となり、錦織はラッキールーザーで出場を決めたボレッリに思わぬ苦戦を強いられた。
ボレッリは今大会1回戦で
伊藤竜馬(日本)を下し、2回戦では第
P・コールシュライバー(ドイツ)を4-6, 6-4, 6-3, 2-6, 7-5のフルセットで下し3年ぶり3回戦進出を決め、調子を上げてきている。
第1セット、サービスとフォアハンドが好調のボレッリからチャンスを奪えない展開の中、錦織がサービスの第8ゲーム、0-15から2ポイント目、サービスライン辺りに落ちたボールはイレギュラーとなりフォアで叩くがネットにかける。3ポイント目ベースラインからのフォアハンドを再びネットにかけ0-40とし、ブレークチャンスを与えてしまう。1ポイント返し15-40とした5ポイント目、ネットに詰めるボレッリのアプローチショットを錦織がバックハンドをボレッリのバックに低く沈めるが、ローボレーを決められ先にブレークを許してしまう。
このブレークにより、今大会初めてブレークを許す。
第9ゲームをラブゲームでキープし、第1セットを先取された錦織だが、第2セット第2ゲームでブレークに成功する。
その後、このセットは両者サービスキープが続き、セットカウント1-1となり錦織が追いつく。
第3セット、第5ゲームで0-40としチャンスが訪れるがボレッリの強力なサービスからブレークが出来ず、3度のデュースの末にボレッリがこのゲームをキープする。
第10ゲーム、1ポイント目でボレッリのバックハンドのリターンエースを決められリードを許す。2ポイント目で返すが、続けて2ポイントを奪われ第3セット初めてブレークチャンスを与えた30-40、錦織がバックハンドをネットにかけ、ボレッリにリードを許してしまう。
第3ゲーム終了の際、テーピングを施していた右手首にさらにテーピングを重ね固定する場面が見られた。
第4セット、両者ブレークチャンスが無いままタイブレークに突入する。
タイブレークの4、5ポイント目でミニブレークに成功した錦織だが、6ポイント目ボレッリのボールはアウトのように見えたが判定はインとなり1度ミニブレークを返される。しかしその後のサービスポイント全て取り、ファイナルセットに突入する。
第5セット錦織サービスの第5ゲーム、フォアハンドが2度続けてアウトとなり、15-40とブレークチャンスを与えてしまうがファーストサービスを決め30-40、ワイドにサービスエースを決めてデュース、続けてワイドにサービスエースを決めゲームポイント、センターにファーストサービスを入れ、ボレッリがリターンをネットにかけサービスでピンチをしのいだ。
第6ゲームはボレッリがサービスゲームをキープした時点で中断となった。
錦織は後半になるにつれファーストサービスの確率を上げてきたがバックハンドのダウンザラインが打てていない場面などがあり、フォアが好調のボレッリの前にネットプレーが12度、ポイントを獲得したのが6度とあまり行えていなかった。
好調のボレッリにチャンスを作れないでいる錦織だが、危ない場面をサービスで凌ぐ良いポイントもあった。
セットカウントでリードを許してきたこの試合、順延した事により流れが変わるか注目となる。
ミドルサンデーを挟んで行われる本日の試合はコート8の1試合目、日本時間19時30分(現地時間11時30分)に行われる。
この試合の勝者は4回戦で
L・クボット(ポーランド)を7-6 (7-2), 7-6 (7-4), 6-2で下した第8シードの
M・ラオニチ(カナダ)と対戦する。
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