男子プロテニス協会のATP公式サイトは29日、世界ランク33位の
N・キリオス(オーストラリア)のインタビューを掲載。2022年は芝サーフェスで最多となる12勝をあげ、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で準優勝を果たした勝利の秘訣を明かした。
昨年から膝の負傷のため離脱し、今年1月に手術を受けたキリオス。復帰戦となった今月のボス・オープン(ドイツ/シュトゥットガルト、芝、ATP250)では1回戦で敗れている。
7月3日にはウィンブルドン開幕が迫るなか、キリオスはATPのインタビューに登場。芝での勝ち方や、必要とされるプレーについて語った。
「片手でラケットを扱う技術は芝では不可欠だと思う。ボレー、スライス、ブロックリターン、すべて複雑な要素だ。芝ではバウンドが悪いことが多いから、スライスやドロップショットができるようにならなければならないし、ゲームにいろいろな側面をもたらすことができるんだ」
キリオスの母国オーストラリアで開催される全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は1987年まで芝サーフェスで開催されるなど、現在活躍しているオーストラリア人選手も芝にはなじみがあり、芝が得意な選手が多い(
A・デ ミノー(オーストラリア)、
J・トンプソン(オーストラリア)など)。
「世界最高のグラスコート・プレーヤーを見てみると、ロジャー(フェデラー)のようなプレーヤーは、適応力があり、いろいろなショットを打つことができたからあんなに強かったんだと思う。オーストラリア人は、多少の汚れを気にせず、勝つためにいろいろな方法を見つけようとするんだ。だから、多くの選手が芝コートでいい結果を残しているんだよ」
「僕らがテニスを始めたくらいのころ、オーストラリアでは芝の全国大会があった。10歳以下、12歳以下、14歳以下。だから、僕らはみんな芝で育ったし、芝はとても快適だった。他のオーストラリア人が芝で好成績を収めているのを見ても驚かないよ。僕たちはみんな、芝でとても快適にプレーしているんだ」
また、昨年のウィンブルドン準優勝についても言及。キリオスは優勝できなかったものの、
N・ジョコビッチ(セルビア)との決勝を戦い抜いた。
「素晴らしかったよ。まだ1年しか経っていないなんて。コートの外でのこと、注目されたこと。すべてのテニスプレーヤーが好成績を収めたいと思っている大会だと思う。テニスをしない人もウィンブルドンのことは知っているだろ。それはとても特別な感覚だよ。すべてのテニスプレーヤーが、グランドスラムで結果を残すために懸命に努力している」
「でも、史上最も偉大なプレーヤーに負けたこと、そして彼(ジョコビッチ)に本当の試合をさせたことを悲しんではいないよ。今年初めてグランドスラムを歩くのはいい経験になるだろうし、メディアの注目も集まるだろう。だから、どうなるか見てみよう」
「結果を出せばプレッシャーがかかると言われるけど、僕にとっては、ずっとプレッシャーがかかっているんだ。でも僕の場合は、キャリアを通してその逆。トーナメントで優勝したときや、本当にうまくいったときは、ほとんど逆なんだ。自分の実力を証明できたようなもので、今はリラックスして楽しんでいるよ」
「正直なところ、僕のキャリアで証明すべきことは何も残っていないと思う。素晴らしい選手たちを倒し、大きな大会で優勝し、グランドスラムでは決勝に進出し、ダブルスではグランドスラムで優勝した。今は、これが仕事をする理由だと感じている。だから、ただ楽しむことができるんだ」
「他のどの大会ももちろんテニスだけど、ウィンブルドンにはテニスの息吹を感じる何かがある。あそこにはたくさんの文化があるし、あそこからテニスは始まったんだ。だから、グランドスラムのシングルスで過去最高の成績を収めたのがウィンブルドンだったというのは、本当にうれしいことだと思う。ウィンブルドンでシングルス最高の成績を収められたことは、本当に幸せなことだと思う」
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