キャスター、ジャーナリストのフローラン・ダバディ氏は18日、tennis365.netの独占インタビューに応じ、日本とフランスのテニスのつながり、教育面の違いについて語った。
【日本とフランスがテニスでつながる】2016年、日本テニス協会とフランステニス連盟は「全仏オープン・ジュニア ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES 日本予選」をきっかけにパートナーシップを結んだ。
「全仏オープン・ジュニア ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES 」とは世界6カ国(日本、中国、インド、ブラジル、韓国、アメリカ)の予選で優勝した各国の男女2名が「全仏オープン・ジュニア2017ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」で、ジュニア部門の本戦ワイルドカードをかけて戦う大会。
パートナーシップを結んだ目的は、ローラン・ギャロス(全仏オープン)とレッドクレーの魅力を世界中に広め、テニスを通じて日本とフランスの友好関係構築もあった。
日本テニス協会とフランステニス連盟のファーストステップは「全仏オープン・ジュニア ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES 日本予選」で3つを成功させることだったとダバディ氏は明かした。
1.大会運営
2.ローラン・ギャロスのスポンサー発掘
3.ローラン・ギャロスのレッドクレーを使用したコートを作ってくれるオフィシャルクラブの発掘
3つのうち、成功したのは1つ目の大会運営だった。世界6カ国で行われた「全仏オープン・ジュニア ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES」で、運営スタッフやメディアの仕事ぶりなどから、日本が1番優秀の評価をフランステニス連盟から得たとダバディ氏は言う。
さらに2016年は
清水綾乃、2017年は永田杏里が「全仏オープン・ジュニア2017ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」で見事優勝。ワイルドカードを獲得して本戦出場を果たし、日本は結果を残した。
ダバディ氏は「2つ目のスポンサーを発掘するというのは、すでにローランギャロス(全仏オープン)のスポンサーであるプジョーやIBMの日本支社が、ローランギャロスを広めるための取り組みも含めてでした。例えば、韓国のペリエ支社はローランギャロスをイメージしたオレンジ色のペリエボトルを販売、プジョーはレッドクレーをイメージしたオレンジ色を車を作った」と話した。
「3つ目のオフィシャルクラブ探しは私がクラブと交渉したが、形にすることはできなかった」
【日本とフランスの違いは教育面】8日、フランステニス連盟の技術副強化本部長が来日し、日本テニス協会の畔柳信雄会長とミーティングを行った。
そこに同席していたダバディ氏は、日本とフランスの教育面のギャップを感じ、日本の選手を育てるには育成システムが必要と述べた。
「FFT(フランステニス連盟)には200名ほどの育成担当者がいます。その育成担当者は1年中、地方を周って指導者の育成をしている。テニスの強豪国はどこも同じようなことをしており、日本もフランスなどの成功事例と同様のことが求められている」
「FFTの予算の90パーセントは、ローランギャロスの売り上げ(約300億円)からできています。その資金を会場のアップグレードに再投資したり、フランス全土の育成にも投資します。プレイアンドステイの教本を作って地方のテニス協会へ分配したり、指導者を育成しています」
ダバディ氏は、日本テニス協会がフランステニス連盟の育成システムに興味を持っていると明かした。
日本とフランスの架け橋の役割を受け持つダバディ氏は自身が務めるWOWOWテニスのナビゲーターで、2018年5月にローランギャロスの魅力を伝える。
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