テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は26日、男子シングルス準決勝が行われ、第17シードの
R・フェデラー(スイス)が第4シードの
S・ワウリンカ(スイス)を7-5, 6-3, 1-6, 4-6, 6-4のフルセットで下して決勝進出を果たし、2010年以来7年ぶり5度目の優勝に王手をかけた。決勝では、第9シードの
R・ナダル(スペイン)と第15シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)の勝者と対戦する。
>>ナダルvsディミトロフ 1ポイント速報<<>>全豪OP 対戦表<<準決勝を終えたフェデラーは「ファイナルセットでは、エネルギーを見つけなければいけなかった。集中して、より攻撃的に。自分自身を信じて、いいサービスを打ち、早い段階で厳しい状況に陥らないようにしていた。そして、それが出来た」と勝因を述べた。
「やりづらい試合だった。スタン(ワウリンカ)との試合は、いつも簡単にはいかない。特に第3・第4セットの流れから、変える必要があった。ストローク戦ではスタンが優位に立っていたから。ファイナルセットのプレーには満足している」
膝の手術を乗り越え、今大会から復活を遂げたフェデラーは「万全の治療を受けた。あまり体調が良くないと感じる時は、色々な問題を抱えていた。それではトップ10プレーヤーにいられないということを思い知らされた。100パーセントに戻って、またテニスを楽しもう、練習を楽しもうとね。練習や試合と同時に治療を続ける状態ではなく」とツアーから離れていた時を振り返った。
決勝については「(相手が)ナダルよりディミトロフの方がチャンスがあると、きっと思われているだろう。でも、どうなるかは誰も分からない。ディミトロフは初優勝を狙い、ラファ(ナダル)とは最高の戦いになる」と口にした。
昨年の全豪オープン3回戦でフェデラーはディミトロフを破っている。
25歳のディミトロフはベスト・シーズンの2014年に世界ランキングで8位を記録するなど飛躍。しかし、その後は不振に陥り早期敗退が続く苦しい時期を送った。
そして、今年のブリスベン国際( オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)決勝で
錦織圭を破り、かつての力を取り戻しつつあるディミトロフについて「彼(ディミトロフ)との対戦になったら、きっとやりやすいと思えるかもしれない。なぜなら、まだ負けたことがないから」とフェデラーは過去5戦全勝と相性が良いことをコメント。
だが、現在のディミトロフを「それ(過去の対戦)は何の保証にもならない。今は自信に満ち溢れているはず。そんな選手と対戦したいとは思わない」と警戒した。
フェデラーは「今の彼は素晴らしいテニスを続けている。スランプから這い上がり、苦しい時期を乗り越えてきた。昨年、アドバイスを求められて少し話をした。それを活かしてくれたことは嬉しく思う」とディミトロフから相談を受けていたことを明かした。
続けて「もし彼と対戦するなら、良いプレーをしなければならない。なぜなら、以前とは違うことをしているから。自分に似ていると言われているけど、彼は彼で、自分とは違う人格」と加えた。
フェデラーの決勝の相手を決めるナダルとディミトロフの準決勝は、日本時間27日の17時30分(現地時間27日の19時30分)以降に試合開始予定。
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