テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は7日、男子シングルス準決勝が行われ、第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)が第9シードの
S・ワウリンカ(スイス)を2-6, 7-6 (7-4), 3-6, 6-3, 6-4の激闘の末に下し、4年連続の決勝進出を決めた。
この試合、ジョコビッチはワウリンカに57本のウィナーを決められるも、19度のブレークチャンスから4度のブレークに成功し、4時間9分で勝利した。最後はジョコビッチがセンターへのサービスエースを決めてゲームセットとなった。
試合後、ジョコビッチは「少し緊張して、試合のスタートで流れに乗れなかった。プレッシャーに負けて、受け身になりすぎてしまった。」と、話した。
「でも自信を失わないで、勝てると信じて、最後までタフに戦った。」
両者は今年の全豪オープン4回戦で対戦し、その時もジョコビッチが1-6, 7-5, 6-4, 6-7 (5-7), 12-10のフルセットで勝利していた。その際の試合時間は、5時間2分だった。また、ジョコビッチはワウリンカに対し13勝2敗とした。
2011年の全米オープンでタイトルを獲得しているジョコビッチは、今年2年ぶり2度目の優勝を狙う。
これまでの全米オープンで、ジョコビッチは2011年に優勝、2007・2010・2012年には準優勝を飾っている。また、全米オープンで2007年からはベスト4以上の成績を残しており、相性の良い大会となっている。
決勝でジョコビッチは、第8シードの
R・ガスケ(フランス)に完勝した第2シードの
R・ナダル(スペイン)と対戦する。
今季ジョコビッチは、全豪オープンでオープン化以降初となる大会3連覇を達成すると同時に、大会4度目の優勝を飾った。モンテカルロ・マスターズではナダルの前人未到9連覇を阻止して大会初タイトルを獲得。
キャリア・グランドスラム達成を狙った全仏オープンでは、準決勝でナダルに4時間37分の大激闘の末に敗れた。その後のウィンブルドンでは決勝進出を果たすも、
A・マレー(英国)にストレートで敗れ準優勝に終わった。
一方、惜しくも敗れた28歳のワウリンカは自身初のグランドスラム決勝進出とはならなかった。
今大会でワウリンカは
R・シュティエパネック(チェコ共和国)、ビッグサーバーの
I・カルロビッチ(クロアチア)、元世界ランク8位の
M・バグダティス(キプロス)、第5シードのT・ベルディフ、さらに第3シードで覇者のマレーら強豪を次々と破り、自身初の四大大会ベスト4進出を果たした。
また、第7シードで同胞の
R・フェデラー(スイス)が4回戦で姿を消したため、スイスとして唯一残っていたワウリンカに期待が寄せられていた。
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