テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は5日、男子シングルス準々決勝が行われ、第3シードで2連覇を狙った
A・マレー(英国)は第9シードの
S・ワウリンカ(スイス)に4-6, 3-6, 2-6の完敗を喫し、ベスト4進出を逃すと同時に大会連覇の夢は途絶えた。
両者は今回が14度目の対戦となり、マレーはワウリンカに対し8勝6敗とした。マレーとワウリンカは今年のモンテカルロ・マスターズで対戦し、その時もワウリンカがストレートで勝利していた。
準々決勝、ファーストサービスが入った時のポイント獲得率を88パーセントとするワウリンカから、マレーは1度もブレークチャンスを掴む事が出来なかった。さらにワウリンカに45本のウィナーを決められ、4度のブレークを許したマレーは2時間15分で準々決勝敗退となった。
昨年の全米オープン決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)をフルセットで破り、グランドスラム初優勝を飾ったマレー。
今年は、ウィンブルドンで1936年のフレッド・ペリー以来77年ぶりとなる悲願の地元優勝を果たす快挙を達成していた。
その後は全米オープンの前哨戦に出場するも、ロジャーズ・カップ男子3回戦で
E・ガルビス(ラトビア)、W&Sマスターズ準々決勝ではT・ベルディフにそれぞれ敗れた。加えて、W&Sマスターズ後に発表された世界ランキングでは、
R・ナダル(スペイン)に抜かれ2位から3位へ後退した。
もしマレーがワウリンカに勝利していた場合、準決勝で昨年の決勝の再現となるジョコビッチと対戦する可能性があった。
今後マレーは、9月28日から開催する楽天ジャパン・オープンに出場する予定。マレーは2011年に優勝しており、昨年は
錦織圭(日本)が優勝を飾っている。
一方、マレーを破ったワウリンカは、今年の全豪オープンでジョコビッチに6-1, 5-7, 4-6, 7-6 (7-5), 10-12の大激闘の末に敗れた事でも記憶に新しい。
その後はムチュア・マドリッド・オープン男子で準優勝、全仏オープンでは4回戦で地元
R・ガスケ(フランス)を6-7 (5-7), 4-6, 6-4, 7-5, 8-6の大逆転で下しベスト8進出を果たしていた。ウィンブルドンでは1回戦で元王者
L・ヒューイット(オーストラリア)にストレートで敗れた。
28歳のワウリンカはグランドスラム初の決勝進出をかけて、第1シードのN・ジョコビッチと第21シードのM・ヨージニの勝者と準決勝で対戦する。
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