男子テニスのロレックス・上海・マスターズ（中国/上海、ハード、ATPマスターズ）は８日、シングルス３回戦が行われ、世界ランク６０位のジャン・ジジェン（中国）が同１２２位のＢ・ナカシマ（アメリカ）を7-6 (7-2), 6-2のストレートで破り、同大会で中国人男子選手史上初のベスト１６進出を果たした。

＞＞アルカラス、シナーら上海MS組合せ＜＜

２６歳のジャンは今季、５月のムチュア・マドリッド・オープン（スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000）で中国人男子選手として初の「ATPマスターズ1000」で８強入り。直近では先月３０日に幕を閉じた第１９回アジア競技大会のテニス部門の決勝で綿貫陽介を下し金メダルを獲得した

波に乗って母国大会に参戦すると１回戦で世界ランク６３位のＲ・ガスケ（フランス）、２回戦で第２８シードのＴ・Ｍ・エチェベリー（アルゼンチン）を下し同大会で中国人男子選手史上初の３回戦進出を決めた。

この日の第１セット、第２ゲームで１度のブレークポイントを凌いだジャン。その後は互いにサービスキープを続けタイブレークにもつれ込む。先にミニブレークを許し0-2とされたジャンだが、積極的にネットプレーに出るとポイントを連取。最後は強烈なバックハンドショットを決め先行する。

続く第２セット、開始からサービスキープし迎えた第６ゲーム、ジャンが２度目のブレークポイントをものにしブレークに成功。第８ゲームではドロップショットを決めるなどし40-0とブレークポイントを握る。最後はジャンの強烈なバックハンドショットをナカシマが返球できずブレークに成功し、１時間２４分で勝利した。

男子プロテニス協会のATPは公式サイトにジャンのコメントを掲載し「（タイブレークで）７ポイント連取したとは知らなかった。僕ははただ１ポイント１ポイントを大事にしようとしただけ。第２セットまで彼のサービスゲームでチャンスを掴めなかったから、とてもタフな試合だった。我慢しなければならなかったけど最後に彼を破れてよかった。とてもうれしいよ」と語った。

勝利したジャンは４回戦で第１６シードのＨ・フルカチュ（ポーランド）と対戦する。フルカチュは３回戦で予選を勝ち上がった世界ランク１８４位のスー・ユーシュウ（台湾）を6-4, 6-4のストレートで下しての勝ち上がり。

同日には第６シードのＪ・シナー（イタリア）、第８シードのＣ・ルード（ノルウェー）、第１９シードのＢ・シェルトン（アメリカ）、第２０シードのＦ・セルンドロ（アルゼンチン）、第２６シードのＳ・コルダ（アメリカ）らが１６強に駒を進めた。

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