男子テニスツアーのメルセデス・カップ(ドイツ/シュトゥットガルト、芝)は14日、シングルス決勝が行われ、第1シード
R・ナダル(スペイン)が約4ヶ月ぶり今季2度目の優勝、キャリア通算66勝目を達成させた。第8シード
V・トロイキ(セルビア)に7-6 (7-3), 6-3のストレート勝ち。15日からのAEGON選手権、29日からのウィンブルドンへ弾みをつけた。
「本当に嬉しい。今季2勝目は、自分に自信を与えてくれる。最高の1週間だった。」
得意のクレーシーズンで結果を残せず、今季は不振と囁かれていたナダルだったが、それを払拭するタイトル獲得となった。
決勝戦、ナダルはトロイキに1度もブレークを許さない完璧に近いサービスゲームを展開。サービスエースは11本を記録し、75パーセントの確率で入れたファーストサービス49本のうち42本をポイントに繋げた。最後は鮮やかなスマッシュを決めたナダルが、1時間26分でトロイキを撃破。
今回の優勝は2月のブエノスアイレス大会以来、約4ヶ月ぶりのタイトル獲得。
今大会序盤、ナダルはフルセットの戦いを強いられるも、準決勝で第4シードの
G・モンフィス(フランス)をストレートで破り、勢いに乗った。
6連覇と10度目の優勝を狙った全仏オープンでは、29歳の誕生日である6月3日に行われた準々決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)にストレート負け。大会後に発表された世界ランキングでは、2005年以来 約10年ぶりとなる2桁台の10位へ転落した。
ナダルは15日からのAEGON選手権に第5シードで出場、1回戦で
A・ドルゴポロフ(ウクライナ)と対戦する予定。
またナダルはクレーコートで強いイメージがあるが、ウィンブルドンでは2008・2010年に優勝している。特に2008年が伝説に残る決勝戦で、その時は
R・フェデラー(スイス)の6連覇を阻止してのウィンブルドン初優勝だった。
一方、準優勝のトロイキは2011年に世界ランキング12位を記録した実力者。しかし、2013年4月のモンテカルロ・マスターズで血液検査を拒否したことが原因で、国際テニス連盟からその年の7月に18ヶ月の出場停止を命じられた。そして2014年7月のスイス・オープンで約1年ぶりにツアー復帰。今年は1月のシドニー大会でキャリア2勝目をあげた。
今大会では1回戦で注目の若手B・コリッチに完勝、2回戦でも若手有望株のA・ズべレフにフルセットで勝利。準々決勝は
S・グロス(オーストラリア)をストレートで下すも、準決勝では第2シードで昨年の全米オープン覇者
M・チリッチ(クロアチア)に接戦の末に勝利して、ナダルとの決勝へ駒を進めていた。
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