テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)決勝で、生涯グランドスラム達成を狙っていた
N・ジョコビッチ(セルビア)を4-6, 6-4, 6-3, 6-4の逆転で下し、四大大会2勝目・全仏初制覇を果たした
S・ワウリンカ(スイス)は、多くの祝福の電話をもらったが、それに出ることが出来なかった。同胞の
R・フェデラー(スイス)からも着信があったものの、試合後の記者会見へ行かなければならず、その電話にさえも出られなかった。
フェデラーから送られたメールを読んだワウリンカは「彼(フェデラー)はいつも自分のことを本当に喜んでくれている。それは真の喜びさ。彼はいつもサポートしてくれる。そして、僕の勝利を喜んでくれる。」と、フェデラーとの親しさを語った。
ワウリンカは、これまで何年にも渡ってフェデラーの影に隠れていた。その間フェデラーは、世界ランク1位の最長在位記録を更新したり、グランドスラムの最多優勝記録も更新。
両者がペアを組んだ2008年の北京オリンピック男子ダブルスでは金メダルを獲得。昨年は国別対抗戦デビスカップで2人揃って祖国スイスを世界一へと導いた。
そんな活躍がワウリンカの自信を高めると同時に、2000年の全仏オープンの準優勝者である
M・ノーマン(スウェーデン)(スウェーデン)をコーチにつけたこともワウリンカの飛躍へと繋がっている。
ワウリンカとフェデラーは、今年の全仏オープン準々決勝で対戦しており、ワウリンカがストレートで退けて
JW・ツォンガ(フランス)との準決勝に駒を進めていた。
昨年11月に行われたツアー・ファイナルズの準決勝でも対戦した両者だったが、ワウリンカは4度のマッチポイントを握りながらも敗れた。
その試合ではワウリンカが試合の終盤において、ポイント間にフェデラーのファミリーボックスから、ワウリンカのプレーに支障をきたすような声が発せられたとクレームをしていたことから、試合後に両者に揉め事が起きたと言われている。
しかし、試合後に両者は話し合い、試合中に起きた事は全て解決された。
その数日後、デビスカップ決勝でワウリンカとフェデラーは共にスイス代表としてフランスと対戦し、祖国スイスが初優勝。
また、昨年末にはアフリカの貧しい子供達のために立ち上げたロジャー・フェデラー・ファンデーションに基金を集めるためにエキシビションを行っていた。
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