テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)に自己最高の第12シードで出場した
錦織圭(日本)は、2年連続の3回戦敗退に終わると同時に、大会初のベスト16進出を逃した。また、
松岡修造(日本)以来18年ぶりとなる日本人男子8強入りの壁を超える事が出来なかった錦織は、自身の公式ブログで大会を振り返った。
「自分の全部は出したつもりなんですけど。何か悔しい思いがあります。」
錦織は1回戦で世界ランク110位の
M・エブデン(オーストラリア)、2回戦で同84位の
L・マイェール(アルゼンチン)にそれぞれストレートで勝利する好調なプレーを続けるも、3回戦で第23シードの
A・セッピ(イタリア)にフルセットで敗れてしまった。
「相手(セッピ)がどんどんミスを恐れず打ってきて凡ミスも減っていたので、相手が良かったといえばそれまでなんですが、ちょっと簡単にセットをあげすぎたかもしれません。4・5セット目から相手が少しプレーを変えてきて、それに対応できなかったところが1番悔やまれます。」
3回戦で錦織は、セッピの28を上回る45の凡ミスを犯した。また、自身のサービスゲームでは6本のダブルフォルトをした事が影響し、セッピに6度のブレークを許してしまい、3時間4分で3回戦敗退となった。トータルポイント獲得数は、錦織の142に対しセッピは156だった。
「考えるだけでは勝てないのがテニス。自信を持って実行に移すことができなければ、やはり負けてしまいます。自分ではなにをすればいいのかわかっているのに、それが打てない、入らないのが負けた原因です。」
今後錦織は、7月29日から開幕するシティ・オープン男子に出場する予定。
「克服するには練習して自信をつけるしかないので、これからひたすら練習に力を入れたいと思います。しばらく試合もないので、少し休んでまたトレーニングで鍛えなおします!」と錦織は、意気込みを語った。
一方、世界ランク11位の錦織は、ウィンブルドンで2年連続3回戦敗退となったため、今大会での獲得ポイントは0となった。これにより、大会後に発表される世界ランキングでは世界トップ10入りとはならない事が確定した。
今年のグランドスラムで錦織は、全豪オープンでベスト16へ進出するも、4回戦で
D・フェレール(スペイン)に完敗を喫し、2年連続の8強入りとはならなかった。そして、全仏オープンでは
R・ナダル(スペイン)に敗れるも、自身初のベスト16進出を果たすと同時に、日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を決めた。
また、アメリカ国際インドアテニス選手権ではツアー3度目の優勝を飾り、ムチュア・マドリッド・オープン男子ではグランドスラムで17度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)を破る大金星をあげる活躍をみせた。
【錦織圭 ウィンブルドン戦歴】
<2013年>
・1回戦 勝利 M・エブデン 6-2, 6-4, 6-3
・2回戦 勝利 L・マイェール 7-6 (7-5), 6-4, 6-2
・3回戦 敗退 A・セッピ 6-3, 2-6, 7-6 (7-4), 1-6, 4-6
<2012年>
・1回戦 勝利
M・ククシュキン(カザフスタン) 7-5, 6-3, 6-4
・2回戦 勝利
F・セラ(フランス) 6-3, 7-5, 6-2
・3回戦 敗退
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン) 3-6, 6-7 (3-7), 1-6
<2011年>
・1回戦 敗退
L・ヒューイット(オーストラリア) 1-6, 6-7 (4-7), 7-6 (9-7), 3-6
<2010年>
・1回戦 敗退 R・ナダル 2-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・1回戦 敗退
M・ジケル(フランス) 6-4, 5-7, 途中棄権
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