テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)で27日にシングルス2回戦で
L・マイェール(アルゼンチン)を7-6 (7-5), 6-4, 6-2のストレートで下し、2年連続の3回戦進出を決めた
錦織圭(日本)が現地でWOWOWのインタビューに応じた。錦織は、3回戦で第23シードの
A・セッピ(イタリア)とウィンブルドンで初のベスト16進出をかけて対戦する。
Q: 最初、ブレークが難しくてリターンが返らない状況が1セットぐらい続きました。その後、タイブレークぐらいから良く合うようになってきたようですが?
錦織: なかなかサーブがとれなかったですね。ファーストもセカンドも速いので、速いサーブになかなかついていけなかったですけど、しょうがないのもありますね。1セットぐらいは時間はかかりますし。
それで対応できたというのが、それはそれで入れるのも作戦のうちでしたので。なんとかリターンを返してラリー戦に持ち込めば、より自分が優位になれると思っていました。途中から本当に、リターンは良くなりました。
Q: その速いサーブに対して、試合中どういう対策をとられたのでしょうか?
錦織: 打てなければスライスで入れにいったり、セカンドは速いなりにも自分から攻めようと思っていました。相手のダブルフォルトも増えていたので、なるべく攻めた方がプレッシャーもかかるかなと思って、打っていきました。
Q: セカンドサーブは最後の方とか、本当に積極的に攻めていっていましたけど、それまでの1・2セットがあったから読めた、ということですか?
錦織: 読めるのもあると思いますし、特に芝では、あれだけサーブのいい選手だとある程度自分で読んで、はったりでも動いていかないといけないので。なのでそういうリターンでの読みというのはキーになると思います。
Q: リターンもそうですが、ストロークのテンポなども、見ていてだんだん芝に適応してきているように見えましたが?
錦織: ストローク戦で不安がなくなったというか、バック、フォア両方とも前に入って打っていくことができています。やはり芝であまり守っていても展開は難しくなる一方なので、自分から攻められているのが良いところかなと思います。
Q: 例えば第1セットのタイブレークで1ー3から5ポイント連取したり、第2・3セットの初めにブレークしたり、すごく要所を締めていた印象があります。やはりそういう勝負どころで自分のエンジンをあげていったりという感じなのですか?
錦織: 最近それが特にできるようになってきています。なかなか全ポイント全開で、というふうにはいけないので。やはりトップの選手は、それができるということが強いところだと思います。
大事なポイントというのを意識しながら、簡単に落とさないように取れるようにしていけたら、もっと強くなれると思います。
Q: セットの入りを大事にしていくというのは、どういう形でですか?
錦織: 単純なことですけど、足をいつも以上に動かしたり、重心を低くしたりです。自分の必要だと思うことを頭でしっかり考えて、言葉で言うのは簡単ですけど、前より一層集中してやるしかないですね。
Q: 芝の感覚はどうですか。
錦織: いいですね、やっぱりボールが飛ぶので。特に芝だとくい込まれるし、ボールも重いので、やはりボールが飛んだほうが楽かと思います。
Q: クレーの大変さに気付いたと言っておられましたけど、芝はどうですか。経験すればするほど感じる怖さとか、大変さとかありますか。
錦織: やはりフットワークが難しいです。今も良くはなってきていますけど、やはり速く動くというのが自分の強みなので。それがなかなか、すぐ切り返された時とか生きてこないので、そこの難しさはあります。ショットが早く決まるという面では、うしろからバンバン打てるので、それは自分には合ってるかなと思います。
Q: 3回戦という結果はまだまだ満足ではなく、もっと上を目指すものだと思いますが、4回戦に向けて自信というのはどうでしょうか?
錦織: 自信はついてはきていますけど、次は強いセッピで、芝でも結構結果が出ているので、要注意な選手ではあると思います。ここからシード選手に当たってくるので、より良いプレーをしないと結果も出てこないと思うので、また一層集中してやりたいと思います。
Q: セッピについてはどれくらい知っていますか?
錦織: ストロークが堅いというか、ミスがない選手。どちらかというとフラット系だと思うので、それが芝で強いところかなと思います。あまり弱点がないので、戦術を考えるというよりは、自分のプレーに集中した方が良いかなと思います。
Q: シード選手が負けたり棄権したり、こういう大会の流れというのはどう思いますか?
錦織: ちょっとびっくりするぐらいいろいろな選手が負けてますけど、あまり自分には関係ないです。トップの2、3選手はドローが変わってくると思いますけど、運良くか、運悪くか、自分のところはあまりアップセット(番狂わせ)がないので。大会としてはやはり、もったいないという気はしますけど、自分は自分でやりたいと思います。
《ウィンブルドン 男女対戦表》詳しくは、WOWOW TENNIS ONLINE(wowow.co.jp/tennis)へ。
http://www.wowow.co.jp/sports/tennis/
◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★ウィンブルドンテニス 大会第5日
6月28日(金)夜8:55~深夜0:00[WOWOWライブ]※生中継
・女子シングルス2回戦 「
L・ロブソン(英国) vs M・ドゥケ=マリーノ」
・男子シングルス3回戦 「
N・アルマグロ(スペイン) vs
J・ヤノヴィッツ(ポーランド)」
★ウィンブルドンテニス 大会第5日
6月28日(金)深夜0:00~午前7:30[WOWOWライブ]※生中継
・男子シングルス3回戦 「N・アルマグロ vs J・ヤノヴィッツ」
・男子シングルス3回戦 「
T・ロブレド(スペイン) vs
A・マレー(英国)」
※試合の進行により、放送カードが変更となる場合がございます。