男子テニスで世界ランク1918位のA・アルホグバニ(アメリカ)はサウジアラビア出身選手として2日まで行われた21歳以下最終戦Next Gen ATPファイナルズ(サウジアラビア/ジッダ、ハード)に帯同。出場した8選手全員のヒッティングパートナーを務めた経験をし世界レベルを痛感した。男子プロテニス協会のATPはアルホグバニのインタビューを掲載し、アジアテニスの底上げのために必要なことを語った。
24歳のアマル・アルホグバニは今年9月の第19回アジア競技大会(中国/杭州、室内ハード)に出場し、優勝を果たした
ジャン・ジジェン(中国)に5-7, 2-6で敗戦。しかし、アルホグバニは当時サウジアラビアテニス連盟のスタッフとして働いており、自身が再びテニス選手として転戦する準備が整ったと感じるには十分な出来事だった。
「あのような相手(ジャン)に対して1セットでも取れそうになったのは、フルタイムのトレーニングをすればさらにうまくできる可能性がある。週に3回くらいコーチなしでトレーニングしているときだったから『いけるかも』ってね」
サウジアラビア出身のアルホグバニは3歳のときに家族とともにアメリカに移住。オハイオ州、そしてバージニア州で育った後はバージニア大学でテニスをプレーし、1年目にはNCAA選手権優勝チームの一員となった。しかし、手首の負傷などもあり大学卒業後はキャリアが停滞する。
「大学卒業後、ランキングを上げたいってときに手首を痛めたんだ。そのあとしばらくして、アジア大会やITFの大会でいくつかプレーできた。20歳の弟がいるんだけど、彼はいまアメリカの大学でテニスをしているから、サウジアラビアで一緒に練習できる人がいない状況だ。だからフューチャーズの大会とかに出て練習と試合を同時に進めるしかない。大会ではいい結果もでているから今後数年間はコートでどこまでやれるか試してみたいんだ」
今週、その点でいえばアルホグバニは練習相手を見つけることは容易なことで、自身より年齢が低く、かつレベルの高い選手たちと練習する機会に恵まれた。2日の決勝戦の前には世界ランク36位の
A・フィス(フランス)と練習を行った。
「今週はみんなと打ったよ。アルトゥール(フィス)と1番打ったかな。いい時間だったよ。何人かの選手と何セットか対戦できたし、本当にクールだったよ」
この大会についてアルホグバニは自身のレベルアップのみならず、サウジアラビアのテニス界にとっても非常に大きなものだったと明かした。
「これは大きな一歩だ。もちろん、これまでもエキシビションは開催されてきたけど、ATP公認の大会はこれが初めて。スポーツ産業は盛り上がっていて、サッカーが長い間ここでは王様だった。でも、今はテニスが優先されるスポーツなんだ。テニスを最前線に置くことと、このイベントを開催することは、タイミングも良かった」
「本当にクールだよ。子どもたちはすべての選手を見ることができる。多くの子どもたちがテニスをするようになると思う。ここでのテニス文化がそれほど大きくないのは確かで、それをもっと大きくすることが夢なんだ。選手としては、サウジアラビアのテニスが最高レベルになることを望んでいるんだ」
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