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テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、クレー)は大会12日目の3日、女子シングルス準決勝2試合が行われ、第17シードのF・スキアボーネ(イタリア)と第7シードのS・ストザー(オーストラリア)がそれぞれ勝利、両者ともにキャリア初となるグランドスラムでの決勝進出を果たした。
試合後のオンコート・インタビューで決勝について聞かれたストザーは「私達はまたこのセンターコートに戻ってきて、楽しむだけです。」と心境を語っている。
この日の第1試合に登場したスキアボーネは、第5シードのE・デメンティエワ(ロシア)から第1セットを7-6 (7-3)のスコアで奪ったところでデメンティエワが棄権、イタリア人の女性選手として史上初となるメジャー大会のファイナリストとなった。
その後に行われた第2試合の登場したストザーは、元世界ランク1位で第4シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)に6-1, 6-2で快勝、オーストラリアの女子選手として30年ぶりとなるグランドスラム決勝の舞台に進出した。
この日に行われた2試合は、それぞれ1時間ほどで終了しているが、第1試合の終わりは突然のことだった。第1セットを失ったデメンティエワは、エンドチェンジのためにベンチに座っていたスキアボーネに歩み寄ると、その手を伸ばし握手を求めた。
「その瞬間は何が起きているのか理解できませんでした。」と、スキアボーネはその時の状況について述べている。
勝利が確定した次の瞬間、スキアボーネはコートに膝をつくと、そのまま赤土のコートにキスをして勝利を祝福した。「美味しかったわ。」とコートの味について聞かれたスキアボーネはコメントしている。
これまでのグランドスラムでの最高成績はベスト8であった、29歳のスキアボーネは「私の国にとっては、すでに歴史を作ったわ。イタリアの皆も喜んでくれていますし、あとは楽しむだけです。」と今大会での快進撃を振り返った。
一方、不本意な形での敗戦となったデメンティエワは、すすり泣きながらコートを後にした。また、今大会の女子シングルス決勝もしくは準決勝で棄権敗退した初めての選手となった。
デメンティエワによると、今大会の2回戦からふくらはぎを痛めており、先週のうちにでも棄権することを考えていたとの事。「歩くのでさえも痛みを伴います。痛みはとても酷く、本当はコートで動くことも出来なかったのです」と、故障について明かした。
続けて行われた第2試合は、第1試合よりも早い1時間で終了している。この試合に勝利したストザーは、1980年の全豪オープンで決勝に進出したW・ターンブル(オーストラリア)以来となるグランドスラム決勝に進出したオーストラリア人女性となった。
ストザーは試合後「ここにいることが信じられません。ここまで来ることは簡単ではありませんでした。とても嬉しいです。」と観客へ喜びを伝えた。
今大会では通算3度目となる準決勝進出を果たしていたヤンコビッチをして「彼女は強い。彼女は肉体的にとても強いですし、とても強いショットを打てます。さらに女子ツアーでも最高のサーブを打ちもします。」と脱帽するしかなかった。
長い間、ダブルスのスペシャリストとしてツアーで活躍していたストザーは、先月にシングルスで初のトップ10入りを果たしていた。さらに彼女は、今季のクレーコートで、20勝2敗とツアートップの成績を残している。
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