男子テニスで今年3月に世界ランク58位へ上り詰めた
西岡良仁は24日にtennis365.netの独占インタビューに応じ、今シーズンを振り返った。
【「杉田さんの活躍を素直にすごいと思う反面、悔しい」】現在22歳の西岡は今季躍進。3月のアビエルト・メキシコ・テルセル(メキシコ/アカプルコ、ハード、ATP500)でATP500初のベスト8進出、BNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)は4回戦で
S・ワウリンカ(スイス)に惜敗もマスターズ初の16入りを果たした。
世界ランキングも上昇する中、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)で左脚の前十字靭帯断裂により手術を決断。ツアー離脱を余儀なくされ、現在は2018年の復帰を目指している。
西岡が休養中、日本勢では7月のアンタルヤ・オープン(トルコ/アンタルヤ、芝、ATP250)で
杉田祐一が日本男子史上3人目のツアー優勝。世界ランキングは
錦織圭に次ぐ日本男子史上2人目の30位台へ浮上した。
さらに10月の楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード、ATP500)で
マクラクラン勉/
内山靖崇組が日本ペアで2005年の
岩渕聡/
鈴木貴男組以来12年ぶり、史上2組目の快挙を成し遂げた。
これを受けて西岡は「悔しさはありました」と素直に答えた。
「テニスができなくなって、最初は仕方ないと思っていました。でも時間が経つとテニスを見る機会が増え、そうすると悔しくなりました。結果を見ると自分がけがをしなければどうなっていたかな、自分はもうちょっといけたかなとかを考えてしまった。杉田さんの活躍を素直にすごいと思う反面、悔しい部分がありました」
2018年1月1日からオーストラリアで行われるATPチャレンジャーで復帰を予定している西岡は「試合に出れなかった分、違う気持ちで試合に臨めると思います。今まで回っていたツアーが『やっと回れる』になるので。それを大切にしたいです。試合に出場することが現時点での目標、次は世界ランク58位に早く戻りたい」と再起を誓った。
【西岡に敗れたソックがATPファイナルズ出場】アビエルト・メキシコ・テルセル準々決勝で
R・ナダル(スペイン)と激闘を演じた西岡だが、同大会の1回戦では
J・ソック(アメリカ)に勝利していた。
そのソックは10月のロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)でマスターズ初優勝、さらにNitto ATPファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)初出場からベスト4へ進出する快進撃を見せた。
日本勢の活躍に続き、西岡は「悔しかったです」と口にした。
「杉田さんも(W&Sオープンで)勝っていたので悔しかったと思います。ソック選手がすごいのは、大きい大会に強いこと。インディアンウェルズとマイアミで上位進出、パリで優勝。最終戦で
A・ズベレフ(ドイツ)と
M・チリッチ(クロアチア)に勝ったのは驚きでした」
【1番の目標はグランドスラムの優勝】世界ランキング1位ではなく、四大大会の頂点を目標にしていると話す西岡は、その中でも全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)で優勝したいと述べた。
「特に全米と相性がいい。ジュニアの頃も単複でベスト4へ入ったり、初めて出たグランドスラムはジュニアもプロになってからも全米。本戦1回戦を初めて勝ったのも全米。全米で初めて経験したことが多いので、そこで勝ちたいです」
復活を目指す西岡は、2018年、オーストラリアのATPチャレンジャーからスタートさせ、エキシビションマッチのクーヨン・クラシック(オーストラリア/クーヨン、ハード)、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)と続く。
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