男子テニスツアーのマスターズ大会であるロジャーズ・カップ男子(カナダ/モントリオール、ハード)は8日、男子シングルス3回戦が行われ、第9シードの
錦織圭(日本)は第7シードの
R・ガスケ(フランス)に6-1, 3-6, 3-6の逆転で敗れ、ベスト8進出とはならなかった。世界ランク11位の錦織は、今大会の結果次第で世界トップ10入りの可能性があったが、次回へ持ち越しとなった。
もし錦織がガスケに勝利していた場合、昨年のロジャーズ・カップ男子で準優勝のガスケがポイントを多く失うため、錦織の世界トップ10入りのチャンスがあった。
以前、錦織は世界トップ10入りについて「今週と来週のマスターズ大会は、とても大切。ハードコートが好きだし、昨年の今の時期にあまりポイントを稼いでいないから、少しでも良い結果を出して、ポイントを稼ぎたい。」と、語っていた。
3回戦、第1セットで錦織はファーストサーブが入った時に80パーセントの高い確率でポイントを獲得、さらにガスケのサービスゲームを3度のブレークして、このセットを先取する。
しかし、第2セットに入ると世界トップ10の力を発揮したガスケに、錦織は2度のブレークを許し、セットカウント1-1としてしまい、第3セットへ突入する。
勝敗がかかる第3セット、錦織は自身のサービスゲームを序盤でガスケにブレークされる。そして、最後は錦織のリターンがアウトし、1時間56分で3回戦敗退となった。
両者は今回が3度目の対戦となり、錦織はガスケに対し3連敗となった。
今大会で錦織は、1回戦で予選から勝ち上がった世界ランク256位の
P・ポランスキー(カナダ)、2回戦では
A・セッピ(イタリア)にそれぞれ逆転で勝利し、大会初の3回戦進出を決めていた。
今年、23歳の錦織はアメリカ国際インドアテニス選手権でタイトルを獲得しており、これまでツアー3大会でタイトルを獲得している。
さらに、ムチュア・マドリッド・オープン男子では、元世界ランク1位でグランドスラム最多17度のタイトルを獲得している
R・フェデラー(スイス)を下す大金星をあげた。また、全仏オープンでは
R・ナダル(スペイン)に敗れるも、日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を果たした。
一方、錦織に勝利した27歳のガスケは、今季2度のツアー優勝を飾っており、キャリア通算では9度タイトルを獲得、さらに昨年のロジャーズ・カップ男子で準優勝を飾っている。
ガスケは準々決勝で、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と
D・イストミン(ウズベキスタン)の勝者と対戦する。
ロジャーズ・カップ男子で2連覇中のジョコビッチは、大会史上2人目となる大会3連覇を狙っている。唯一3連覇を達成したのは、1987年から1989年までの
I・レンドル(アメリカ)である。
【錦織圭 ロジャーズ・カップ男子戦歴】
<2013年>
・1回戦 勝利 P・ポランスキー 4-6, 6-4, 6-2
・2回戦 勝利 A・セッピ 4-6, 7-5, 6-1
・3回戦 敗退 R・ガスケ 6-1, 3-6, 3-6
<2012年>
・1回戦 BYE
・2回戦 敗退
S・クエリー(アメリカ) 2-6, 3-6
<2007年>
・予選1回戦 敗退
T・ガバシュビリ(ロシア) 4-6, 2-6
《ロジャーズ・カップ男子 対戦表》《錦織圭特集「Project10」》■関連記事■
《世界11位の錦織がトップ10入りに意欲「ポイントを稼ぎたい」<ロジャーズ・カップ男子>》《大会初16強入りの錦織「ねじ伏せられた」<ロジャーズ・カップ男子>》《トップ10へ前進の錦織、リベンジ果たし「嬉しい」<ロジャーズ・カップ男子>》《苦戦強いられた錦織、2回戦はウィンブルドンのリベンジなるか<ロジャーズ・カップ男子>》《ナダルとジョコビッチに不仲説》■関連動画■
《フェデラーが黒塗りラケットで再始動!ATP男子ツアーマガジン Vol.181》《77年ぶり地元優勝を果たした歓喜のマレーを特集!ATP男子ツアーマガジン Vol.180》《歴史に残るウィンブルドン決勝を振り返る!!ATP男子ツアーマガジン Vol.179》《フェデラーが語った、ウィンブルドンで学んだこと!ATP男子ツアーマガジンVol.177》