テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は5日、男子シングルス準決勝が行われ、第8シードの
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)は第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)に5-7, 6-4, 6-7 (2-7), 7-6 (8-6), 3-6の大熱戦の末に敗れ、アルゼンチン勢としては2002年に決勝進出した
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)以来11年ぶりの決勝進出とはならなかった。
この試合、デル=ポトロは48本のウィナーを放つも、ジョコビッチには80本も決められてしまった。さらに、自身のサービスゲームで3度のブレークを許したデル=ポトロは、4時間43分で準決勝敗退となった。トータルポイント数は、デル=ポトロの178に対し、ジョコビッチは190だった。
試合後、デル=ポトロは「信じられないような試合だったけど、負けてしまったからやっぱり悲しいよ。」と、コメント。
世界ランク8位のデル=ポトロは、2009年の全米オープンで優勝した時以来のグランドスラム決勝進出とはならなかった。しかし、今年のウィンブルドンで大会初の準決勝進出を決めると同時に、2009年の全米オープン以来となるグランドスラム4強入りとなった。また、ウィンブルドンでは自己最高のベスト4進出となった。
「長い時間、芝の上で今までにないような最高のテニスが出来た。あと1歩だったけど、世界ナンバー1に勝つには十分ではなかった。」
デル=ポトロとジョコビッチは、ウィンブルドンと同じ会場で行われた昨年のロンドンオリンピック3位決定戦で対戦し、その時はデル=ポトロがジョコビッチをストレートで破り、銅メダルを獲得していた。
今年のウィンブルドンでデル=ポトロは、
A・ラモス(スペイン)、
J・レヴィン(アメリカ)、
G・ゼミヤ(スロベニア)、第23シードの
A・セッピ(イタリア)、第4シードの
D・フェレール(スペイン)に1セットも落とさず勝利し、ジョコビッチとの準決勝へ駒を進めていた。
準々決勝のフェレール戦では、第1セットの第1ゲームで足を滑らせて転倒し左膝を負傷してしまうも、持ち味の強烈なストロークを武器に世界ランク4位のフェレールをねじ伏せた。デル=ポトロとフェレールは、昨年のウィンブルドン4回戦でも対戦し、その時はフェレールが勝利していた。
また、第12シードで出場した
錦織圭(日本)は、3回戦でセッピに勝利していた場合、4回戦ではデル=ポトロと対戦する事となっていた。錦織とデル=ポトロは、大会前に練習をしていた。
今年デル=ポトロは、全豪オープン3回戦で
J・シャーディ(フランス)に敗れる波乱に見舞われ、その後の全仏オープンは欠場していた。
デル=ポトロを破ったジョコビッチは、決勝で第2シードの
A・マレー(英国)と対戦する。準決勝で世界ランク2位のマレーは、第24シードの
J・ヤノヴィッツ(ポーランド)に逆転で勝利し、2年連続の決勝進出を決めている。
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