テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は5日、男子シングルス準決勝が行われ、第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードの
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を7-5, 4-6, 7-6 (7-2), 6-7 (6-8), 6-3の大激闘の末に下し、4時間43分で2年ぶり2度目の決勝進出を決めた。
この試合、ジョコビッチは22本のサービスエースと80本のウィナーを放った。さらに、ファーストサーブが入った時に83パーセントの高い確率でポイントを獲得したジョコビッチはデル=ポトロに2度のブレークを許すも、それを上回る3度のブレークに成功し、大熱戦に終止符を打った。
ジョコビッチは第4セットのタイブレークで2本のマッチポイントを握るも、デル=ポトロの強打に押されてしまい、第5セットへ突入した。
第5セットは緊張感のあるサービスキープが続くも、ジョコビッチは第8ゲームでブレークに成功し、第9ゲームのサービング・フォー・ザ・マッチでは最後バックハンドのウィナーを決めてゲームセットとなった。
12度目の対戦となったジョコビッチとデル=ポトロは、今回の対戦によりジョコビッチが9勝3敗とリードを広げた。
ウィンブルドンと同じ会場で行われた昨年のロンドンオリンピック3位決定戦では、デル=ポトロがジョコビッチをストレートで破り銅メダルを獲得していたため、今回ジョコビッチは芝コートでデル=ポトロにリベンジを果たした。
今年、両者はウィンブルドン前にも2度対戦しており、ドバイ・デューティー・フリー・テニス選手権準決勝ではジョコビッチ、BNPパリバ・オープン男子準決勝ではデル=ポトロがそれぞれ勝利していた。
2011年のウィンブルドンで初優勝を飾ったジョコビッチは、その後に発表された世界ランキングで1位の座を手にした。しかし、翌年の同大会では準決勝で
R・フェデラー(スイス)に敗れ2連覇を逃すと同時に、王者の座をフェデラーに譲ってしまった。
今年ジョコビッチは、全豪オープンでオープン化以降初となる3連覇達成と大会4度目の優勝を飾った。その後、全仏オープンで4強入りするも、準決勝で
R・ナダル(スペイン)に激闘の末に敗れ、キャリア・グランドスラム達成は来年以降に持ち越しとなった。
2年ぶりの決勝進出を果たしたジョコビッチは大会2度目の優勝をかけて、第2シードの
A・マレー(英国)と第24シードの
J・ヤノヴィッツ(ポーランド)の勝者と決勝で対戦する。
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