テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は3日、男子シングルス準々決勝が行われ、第2シードの
A・マレー(英国)がノーシードから勝ち上がった
F・ベルダスコ(スペイン)を4-6, 3-6, 6-1, 6-4, 7-5の大逆転で下し、5年連続のベスト4進出を決めた。世界ランク2位のマレーは、77年ぶりの地元勢優勝を狙う。
この試合、勝敗がかかる第5セットでマレーはファーストサーブが入った時に89パーセントの確率でポイントを獲得し、ベルダスコに1度もブレークチャンスを与えなかった。さらに、1チャンスを活かしたマレーがベルダスコのサービスゲームをブレークし、3時間27分で試合に終止符を打った。
マレーは2008年の4回戦で
R・ガスケ(フランス)と対戦した際も2セットダウンからの大逆転勝利を収めており、その時のスコアは5-7, 3-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4だった。
26歳のマレーは、昨年のウィンブルドン決勝で
R・フェデラー(スイス)に敗れ、フレッド・ペリー以来となる76年ぶりの地元勢優勝を逃していた。
悲願の地元優勝目指すマレーは準決勝で、第24シードの
J・ヤノヴィッツ(ポーランド)と対戦する。ヤノヴィッツは準々決勝で、ノーシードの
L・クボット(ポーランド)を破り、グランドスラム初のベスト4進出を決めている。
マレーとヤノヴィッツは過去2度対戦しており、2009年のデビスカップではマレーがストレートで勝利、そして昨年のBNPパリバ・マスターズでは快進撃を続けていたヤノヴィッツが逆転で勝利した。
昨年マレーは、ロンドンオリンピックで金メダル、さらに
L・ロブソン(英国)とのミックスダブルスでは銀メダルを獲得。そして、同年の全米オープンではグランドスラム初優勝を飾る活躍をみせた。
今年マレーは、全豪オープンで決勝進出を果たすも、
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れ準優勝に終わった。全仏オープンは怪我により欠場を余儀なくされるも、ウィンブルドンの前哨戦であるAEGON選手権で今季3度目の優勝を飾っており、好調を維持している。
一方、4強入りまであと1歩と迫ったベルダスコは、世界ランキングで現在は54位とするも、2009年に自己最高の7位を記録した実力者。
29歳のベルダスコは、2009年の全豪オープンでマレー、
JW・ツォンガ(フランス)ら強敵を次々と下す快進撃で、
R・ナダル(スペイン)との準決勝進出を果たしており、今回は自身2度目となるグランドスラムベスト4を狙っていた。今大会では
X・マリス(ベルギー)、第31シードの
J・ベネトー(フランス)、
E・ガルビス(ラトビア)、
K・ド=シェッパー(フランス)を破り、マレーとの準々決勝へ駒を進めていた。
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