Vol. 12 テニスの身体 上巻
カプリアティの特徴は、躍動感、あるいはダイナミックなプレイができることだ。持ち前のバネを生かして、ゴムマリのように飛び跳ねながらボールを追い、フルスウィングをする。得意なショットは回り込んでのフォアの逆クロス。その姿は、ある意味、ステフィ・グラフと重なる。とくにデビューして間もない、10代の頃のカプリアティのテニスは、グラフと同じように躍動感に満ちていた。 今は当時より身体が丸みを帯び、より女性らしい体つきとなり、けっして身軽なタイプといえない。だが基本的に、筋肉質な部分はかつてと変わっていない。依然としてカプリアティはダイナミックだし、全身をバネのように使ってプレイする。 そのダイナミックなプレイを可能にしているのが、体幹部の強さ。胴まわりの筋力が豊富で、体軸を支えている。高い打点でも低い打点でも、あるいは差し込まれても、遠いボールでも、彼女が姿勢を崩さずバランスを保つことができるのは、その体幹部の強さのおかげ。体幹部がしっかりしているので、とっさのショットや追い込まれてからのカウンターショットも苦にしない。以前よりも臀部と大腿部が強くなり、スタミナやフットワークも向上している。 10代の頃よりも女性らしい体つきになったとはいえ、よりプレイスタイルの幅が広がったカプリアティ。そのオールウラウンド性は、彼女の身体の強さに支えられている部分が大きい。
高い打点でも体軸が崩れないカプリアティのフォアハンド・ストローク
胴回りの筋力が強いため、なかなか体勢が崩れないカプリアティ。高い打点ではふつう、軸をまっすぐに保ったり、バランスを崩さずに打つのはむずかしい。体幹部の強いカプリアティは、難なくそれをこなす。 ![]()
(テニスジャーナル 2004年2月号) |
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