国際テニス連盟(ITF)が語ったところによると、グランドスラムで5度の優勝を誇る
M・シャラポワ(ロシア)が全豪オープンの時に受けたドーピング検査で一躍有名となった「メルドニウム」に陽性反応が出たベラルーシのプロテニス選手の処分を解除したことを明らかにした。
ダブルスのスペシャリストとして知られるS・ベトフは、全豪オープン期間中の1月21日に受けた検査でメルドニウムの陽性反応が出たが、その濃度が世界反ドーピング機構(WADA)が設定した1ミリリットル中1マイクログラムに満たなかったため、処分には至らない結果となった。
ITFは、ベトフが3月12日以降暫定的に公式戦への出場を禁止していたが、ベトフに陽性反応が出たのは、メルドニウムが禁止された今年の1月1日以前とされる昨年の10月頃に摂取したためだろうと判断していた。
結果として、ITFは「ベトフ氏は細かい注意を受けながらも、メルドニウムが全豪オープンの時まで体内に残るであろうことを知らなかったか、知るよしもなく疑うこともなかったのだろう」と加えていた。
28歳でダブルスの世界ランク77位であるベトフは、
T・ガバシュビリ(ロシア)と組んで臨んだ全豪オープンで1回戦敗退を喫していた。ベトフがその時獲得した賞金は没収されている。
シャラポワは、ベトフと同じような扱いにはふさわしくないであろうと思われている。なぜなら、彼女から採集されたサンプルの濃度はWADAが設定したレベルを越えていたからだ。シャラポワの公聴会にはそのようなデータは提示されていない。
先月から暫定的に公式戦への出場禁止処分が下されているシャラポワは、メルドニウムを健康上の理由で摂取しており、2016年から禁止薬物に新たに指定されたことを知らなかったと語っていた。WADAがその決断を最初に通知したのは昨年9月だとしている。
(STATS - AP)
■関連ニュース■
・シャラポワ 禁止薬物に気付かず・シャラポワの問題に国連動く・シャラポワと契約し続ける理由