テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は初日である24日、男子シングルス1回戦が行われ、四大大会初優勝を狙う第5シードの
錦織圭(日本)が元世界ランク12位で33歳ベテランの
P・H・マチュー(フランス)に6-3, 7-5, 6-1のストレートで勝利し、2年ぶりの2回戦進出を果たした。
この試合、錦織の武器であるバックハンドが光り、ネットに出るマチューの横を抜くパッシングショット、さらに逆をつくストロークなどで世界ランク5位の力を見せつけた。
しかし錦織は、左右に揺さぶるマチューのストロークにおされる場面もあった。更に地元マチューへの歓声により、錦織は完全なアウェー戦を強いられるも、ストレート勝利をおさめた。
第2セットでは、最後、錦織のボールがネットインして、会場からブーイングを浴びる場面もあった。
両者は今回が3度目の対戦となり、錦織が勝利したことで通算対戦成績を2勝1敗とした。
過去の全仏オープンで錦織は、2013年の4回戦進出が最高成績となっており、その時はクレーキングの
R・ナダル(スペイン)に敗れるも随所に観客を沸かせるプレーを披露。しかし昨年は万全ではない中の戦いを強いられた錦織は、1回戦で
M・クリザン(スロバキア)に敗れて初戦敗退を喫していた。
錦織はグランドスラムで昨年の全米オープン決勝進出が自己最高成績で、今回は四大大会初のタイトル獲得を狙う。
今年の全豪オープンは、
D・フェレール(スペイン)らに勝利して3年ぶり2度目のベスト8進出を果たすも、準々決勝で
S・ワウリンカ(スイス)に敗れた。
今季のクレーコートシーズンは、バルセロナ大会で2連覇、昨年準優勝のマドリッド・マスターズでは好調
A・マレー(英国)に敗れるもベスト4進出。そしてローマ・マスターズでは王者
N・ジョコビッチ(セルビア)に善戦を繰り広げ、今年は昨年より良い状態で全仏オープンを迎えている。
勝利した錦織は2回戦で、世界ランク60位の
T・ベルッチ(ブラジル)と同100位の
M・マトセビッチ(オーストラリア)の勝者と対戦する。
一方、敗れたマチューは、これまでツアー大会で4勝。グランドスラムでは全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドンでの4回戦進出が最高成績で、世界ランキングでは2008年に記録した12位が自己最高位となっている。
【錦織圭 全仏オープン戦歴】
<2014年>
・1回戦 敗退 M・クリザン 6-7 (4-7), 1-6, 2-6
<2013年>
・1回戦 勝利
J・レヴィン(アメリカ) 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利
G・ゼミヤ(スロベニア) 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利
B・ペール(フランス) 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退 R・ナダル 4-6, 1-6, 3-6
<2011年>
・1回戦 勝利
ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退
S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)
<2010年>
・1回戦 勝利
S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退 N・ジョコビッチ 1-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン(アルゼンチン) 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退
S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7
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