男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は15日、男子シングルス準々決勝が行われ、第5シードの
錦織圭(日本)は世界ランク1位で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)に3-6, 6-3, 1-6のフルセットで敗れた。錦織は自身のフェイスブックで、今大会と24日からの全仏オープンについて綴った。
今大会、初戦となる2回戦で期待の若手
J・ヴェセリ(チェコ共和国)、3回戦で元世界ランク12位の実力者
V・トロイキ(セルビア)、そしてジョコビッチとの準々決勝。
ジョコビッチ戦について「今日は懸命に戦ったが、勝つ事が出来なかった。」と、錦織。
第1セットを落とした錦織だったが、第2セットで徐々にペースを掴み始めて王者ジョコビッチとのラリー戦を制すなどで奪い返し、勝敗は第3セットへ。
しかし一気にギアを上げてきたジョコビッチの勢いを止める事が出来ず、逆に錦織は凡ミスを犯すなどでリードを許す展開が続き、1時間48分で準々決勝敗退となった。
今シーズン、世界ランク6位の錦織はクレーコートシーズンで結果を残してきた。
バルセロナ・オープン・バンコ・サバデルで2連覇達成、昨年準優勝のムチュア・マドリッド・オープン男子では好調
A・マレー(英国)に敗れるもベスト4進出。そしてBNLイタリア国際男子では王者ジョコビッチに善戦。
錦織だけでなく、世界のトップ選手達は24日から開幕する全仏オープンを見据えている。グランドスラム初優勝を狙う錦織は「パリのために準備する。」と、一言意気込みを綴った。
昨年まさかの初戦敗退と喫した全仏オープンで、錦織は今年タイトル獲得に照準を合わせる。
昨年の全米オープンでグランドスラム初の決勝進出、日本テニス界だけではなく、テニスをしていない日本人にも大きな衝撃を与えた。
10年前で考えると、2005年は
R・フェデラー(スイス)、
R・ナダル(スペイン)、
A・ロディック(アメリカ)、
M・サフィン(ロシア)、
L・ヒューイット(オーストラリア)、
G・コリア(アルゼンチン)、
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)らトップ選手が世界のテニス界を引っ張ってきたが、現在はそこの位置に錦織がいる。
正直、10年前で日本人選手が世界トップ5で活躍する事は想像出来なかった。しかし、錦織という選手で日本人の概念が変わってきている。
全仏オープン、錦織には沢山の壁が立ちふさがるに違いないが、どんな壁でも超えてくれるに違いない。
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