男子テニスツアーのATPワールド・ツアー250大会であるBMWオープン(ドイツ/ミュンヘン、レッドクレー、賞金総額494,310ユーロ/優勝賞金80,000ユーロ)は4日、シングルス決勝が行われ、第1シードの
A・マレー(英国)が第5シードの
P・コールシュライバー(ドイツ)を7-6 (7-4), 5-7, 7-6 (7-4)の接戦を制して自身初となるクレーコートでのタイトルを獲得した。
3日に予定していた決勝戦だったが、第1セットで両者サービスキープからコールシュライバーがゲームカウント3ー2とリードした所で、悪天候のために翌日へ順延となっていた。
3時間を越える接戦となったこの試合、マレーは2度訪れたタイブレークでコールシュライバーを上回る安定感を披露し、最後は自身が握った2本目のマッチポイントでコールシュライバーのバックハンドがロングとなり今季初優勝を飾ると同時に、初めてのクレーコートでのタイトル獲得となった。
雨に悩まされた今大会、1日に予定していた準々決勝も一日降り続いた雨のために全て行われず、2日に準々決勝と準決勝が行われていた。
3日も悪天候で試合開始が遅れていたが、やっと開始された試合も両者1度もブレークポイントを握られない安定したサービスゲームを展開し、5ゲームが過ぎた所で再び雨が降り始め中断。その後も雨は激しくなるばかりで、4日へと順延となっていた。
マレーは今大会がクレー・シーズンの初戦であり、クレーコートでの初めての決勝戦の舞台だった。そして自身32回目の優勝を手にした。これで未だに優勝経験のない、同じクレーコートで開催される全仏オープンへ向けて幸先の良いスタートを切った。
現在世界ランク3位のマレーは、イギリス人選手として1976年のB・モトラム以来となるクレーコートでのチャンピオンとなると同時に、長年交際を続けて来たキム・シアーズさんと結婚して初めての大会でのタイトル獲得となった。
「本当に信じられない。」とマレー。「フィリップ(コールシュライバー)は倒すにはとてもタフな選手なんだ。」と試合を振り返り、厳しい戦いだった事を明かしていた。
コールシュライバーは今大会では2007年と2012年と2度優勝している相性の良い大会だった。
4日に再開されたこの試合、その後も両者ブレークポイントさえ与えないサービスゲームを続けタイブレークへ。そのタイブレークを制したマレーが第1セットを先取した。
第2セットは序盤で両者は1度ずつのブレークがあったが、ゲームカウント4ー3とリードしたマレーは続くゲームではコールシュライバーのサービスで3本のブレークポイントを握りながら取りきれずチャンスを生かせなかった。
その後ゲームカウント5ー5からの第11ゲームでこのセット2度目のブレークに成功したコールシュライバーがこのセットを奪い返し、勝敗の行方は第3セットへともつれた。
ファイナルセットでも両者サービスキープが続きタイブレークへ。そのタイブレークではマレーが6ー3とリードしマッチポイントを迎え、2本目のマッチポイントでコールシュライバーのミスにより、試合に幕が降ろされた。
マレーは「試合の終盤での何度かのパッシングショットは、自分に取ってラッキーだった。」と、幸運も味方になっての勝利だった事を語っていた。
今週スペインのマドリッドで行われているマスターズ1000大会のムチュア・マドリッド・オープンにはマレーもコールシュライバーもエントリーしている。
第2シードのマレーは1回戦が免除されているため2回戦から登場する。その2回戦では、またコールシュライバーとの対戦の可能性がある。コールシュライバーは1回戦で予選を勝ち上がった
A・ファリャ(コロンビア)と対戦し、その勝者がマレーとの2回戦へ臨む。
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