男子国別対抗戦であるデビスカップのワールドグループ1回戦は、8日に最終日を迎え、アルゼンチン対ブラジルの一戦はアルゼンチンが1勝2敗と崖っぷちに立たされるも
L・マイェール(アルゼンチン)が
J・ソウザ(ブラジル)を7-6 (7-4), 7-6 (7-5), 5-7, 5-7, 15-13と、デビスカップのシングルスで史上最長試合を制し、勝利の可能性を残した。
マイェールが11本目のマッチポイントを決めた時、試合時間は6時間42分にも及んでいた。この記録はATPツアーのクレーコートでの最長記録よりも長いものとなった。
この結果でこの対戦の成績は2勝2敗となり、その後に行われる
F・デルボニス(アルゼンチン)と
T・ベルッチ(ブラジル)の試合に勝敗が委ねられたが、デルボニスが第1セットを6-3で先取したところで、翌日へと順延が決まり、勝敗の行方は月曜日へと持ち越された。
それまでのシングルスでの最長試合記録は、1982年に
J・マッケンロー(アメリカ)が
M・ビランデル(スウェーデン)を下した試合で、6時間22分だった。そしてタイブレーク制が導入されてからは、1989年にH・ホルストがビランデルを6時間4分で下した試合だった。
ATPツアーのクレーコートでの最長試合は、2004年の全仏オープン1回戦で2日間に渡って行われた試合で、
F・サントロ(フランス)が
A・クレマン(フランス)を6時間33分で倒した一戦だった。
男子テニス史上最長試合は、2010年のウィンブルドンで
J・イズナー(アメリカ)が
N・マウー(フランス)を11時間5分で下した試合である。その試合は実に3日間に渡って行われた。
デビスカップ史上最長試合は2013年のダブルスで記録されている。その試合は
T・ベルディヒ(チェコ共和国)/
L・ロソル(チェコ共和国)組が
M・キウディネッリ(スイス)/
S・ワウリンカ(スイス)組を下した7時間2分の試合だった。
この日の試合でマイェールは、10本のマッチポイントを取れず、第5セットでゲームカウント14ー13とリードしたソウザのサービスをやっとブレークし、勝利をものにした。世界ランク29位のマイェールは、地元の観客やチームメイトが歓喜に溢れる中、コートへ崩れ落ちた。
「我々は1つのチームなんだ。信じ合わなければならないんだ。」と試合後に語るマイェールは、涙ながらにインタビューに答えていた。
この試合、第5セットだけで2時間30分もかかっていた。
そのセット、ゲームカウント5ー4とリードした時、マイェールは3本のマッチポイントを握ってた。その後もゲームカウント9ー8で2本、ゲームカウント12ー11で4本握っていたが、いずれもソウザにしのがれていた。
世界ランク75位のソウザもゲームカウント6ー5とリードし、サービング・フォー・マッチを迎える場面もあったが、ブレークを許し勝利を飾る事は出来なかった。
ブラジルはこの試合に勝利すると2001年以来となる準々決勝進出が決まっていた。その時は、全仏オープンを制した
G・クエルテン(ブラジル)がエースとしてブラジルを率いていた。
アルゼンチンは2013年に準決勝進出を果たしていたが、昨年は1回戦で敗れワールドグループ残留を懸けてプレーオフでの戦いを強いられていた。
アルゼンチンは2010年から毎年準決勝以上の成績を残していたが、昨年は1回戦でイタリアの前に敗退していた。
ブラジルもアルゼンチンもデビスカップでの初優勝を目指している。アルゼンチンはこれまで1981年、2006年、2008年、2011年と4度の準優勝がある。一方ブラジルは、未だ決勝進出を果たした事がない。1992年と2000年の準決勝進出が最高成績となっている。
両国の勝者はセルビアと準々決勝で対戦する。
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