男子国別対抗戦デビスカップはスイスとフランスの間で争われる決勝戦(フランス/ リール、インドアクレー)が21日に初日を迎え、シングルス2試合が行われ、第1試合に登場した
S・ワウリンカ(スイス)が
JW・ツォンガ(フランス)を6-1, 3-6, 6-3, 6-2で下し、スイスに1勝をもたらした。
この日の試合でワウリンカは、ネットで25ポイントを獲得しており、マッチポイントもネットでのボレーで決めていた。そしてワウリンカのトレードマークと言われる人差し指でこめかみを指差すジェスチャーを見せ、勝利の喜びを噛みしめていた。
「自分の強さは攻撃的なテニス。ベースラインにステイしているだけでは、今日の試合には勝てなかっただろう。どんどん前へ出る必要があった。」とワウリンカは試合を振り返っていた。
第1セットを先取されたツォンガは、第2セットの第1ゲームでもワウリンカにブレークポイントを握られる苦しい展開を強いられた。しかしそれをはね除けると最後にはスマッシュを決めそのゲームをキープし、そこから第2セットを奪い返す反撃に出ていた。
この日の試合では、デビスカップの試合としては最多観客動員数となる27,432人を記録した。そしてその第2セットの第1ゲームでは、その観客の一人からワウリンカへ「クライ、ベイビー、クライ」と叫び声が上げられた。
それは先週の最終戦の準決勝での
R・フェデラー(スイス)との試合中に、終盤の大切な場面でフェデラー陣営からプレーに支障を来す声が発せられた事で、フェデラーとワウリンカとの間に不仲説が噂される事を受けての声だった。
ワウリンカはその声には反応はしなかったものの、それ以降リズムを崩し、同時にツォンガのサービスの調子も上がりどんどんワウリンカへプレッシャーをかけていった。そして第4ゲームではダブルフォルトでツォンガへゲームを献上してしまった。
そして1セットオールへと追い付いたツォンガだったが、第3セットの第6ゲームではイライラからダブルフォルトを含む3本のミスを犯したツォンガがそのゲームをブレークされると、流れはワウリンカへと傾いて行った。
そして第4セットの第1ゲームでは、ツォンガのセカンドサーブを攻めたワウリンカがいきなりブレークを奪うと、ツォンガのストレスは更に高まりこのセットだけで2度のブレークを許し試合に終止符が打たれた。
スイスはこの決勝戦で初めての優勝を狙うが、一方のフランスは10度目の優勝を目指す。両国のこれまでの対戦は10勝2敗とフランスがリードしている。
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