男子国別対抗戦デビスカップはスイスとフランスの間で争われる決勝戦(フランス/ リール、インドアクレー)が21日に初日を迎え、シングルス2試合が行われ、腰の怪我の不安を一蹴してスイスのエースとして出場した
R・フェデラー(スイス)だったが万全の体勢で臨んで来た
G・モンフィス(フランス)の前に1-6, 4-6, 3-6のストレートで敗れ、初日の対戦成績を1勝1敗で終えた。
モンフィスはこれまでクレーコートではフェデラーに対して4戦全敗だったが、この試合で初めて勝利を飾った。
先週の日曜日に行われたATPワールドツアー・ファイナルズの決勝戦を腰の怪我を理由に欠場したフェデラーは、この試合へ向けてはわずか2回の短い練習しかしておらず、この日は好調のモンフィスに、10本のサービスエース含む44本のウィナーを決められ5度のブレークを許し、2度握ったブレークポイントを1度も活かせずストレートで敗退した。
祖国スイス同様、初めてのデビスカップの優勝を狙うフェデラーは、先週は世界のトップ選手相手に圧巻のプレーを披露し次々となぎ倒していたが、チームメイトである
S・ワウリンカ(スイス)との壮絶な準決勝で腰を痛め、それからこの試合までは休養と治療を優先にして来ていた。フェデラーはこの日の敗因として、腰の痛みより先週のハードコートから今週のクレーコートへの対応と、不十分な練習の方が大きかったと語っていた。
「明らかにこの5日間、全くボールも打たずテニスもせず、動くこともしていなかった事を感じながらプレーをしていた。加えてガエル(モンフィス)は素晴らしいプレーをして来ていた。全くプレー出来なかったわけではない。それなりに試合は出来ていたけど、今日は最終的に彼の方が勝っていた。」と、フェデラー。
今はこのコートで自身のプレーを披露するには、もう少し時間が必要だと感じてはいるが、土曜日に行われるダブルスへの心構えも出来ていると言う。
「それがベストの選択であれば、ダブルスへの準備も出来ている。前にも言ったが、より良い結果を今週末は望んでいるんだ。試合ではほとんど痛みもなく終えることが出来た。それも良い事。疲れ切ってしまった5セットマッチだったわけではない。」と、連日の試合へ意欲を燃やしていた。
その試合の前に行われた第1試合では、ワウリンカが
JW・ツォンガ(フランス)を6-1, 3-6, 6-3, 6-2で下し、スイスに1勝をもたらしていた。
モンフィスは最初に握ったマッチポイントをバックハンドのダウン・ザ・ラインで決め、2時間弱で勝利を手にした。そのモンフィスはこの試合で、全米オープンでのリベンジを狙っていた。その全米オープンの準々決勝では、セットカウント2ー1とリードし、2度のマッチポイントを握りながらも敗退していた。
「あの時の敗戦が、とても役に立った。」と語るモンフィス。「全米では自分のゲームプランを変えたんだ。そして勝利目前だった。試合のほとんどで主導権を握れていた。ただ、最後の最後でちょっとナーバスになってしまったんだ。今日も似たような展開だったけど、あの時よりは良いプレーが出来ていたし、違うゲームプランで臨んでいたんだ。より攻撃的なテニスを展開出来たと思う。」
土曜日に行われるダブルスにもしフェデラーが出場するなら、ワウリンカとのペアになる事が予想される。今季の全豪オープンを制したワウリンカは、この日のツォンガとの試合では、第2セットで集中力を失いツォンガに奪われはしたが、その後再びリズムを取り戻し攻撃的なテニスで勝利を飾った。
スイスはこの決勝戦で初めての優勝を狙うが、一方のフランスは10度目の優勝を目指す。両国のこれまでの対戦は10勝2敗とフランスがリードしている。
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