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中国人女子選手ナンバー2の鄭潔(中国)。鄭潔にとって今年は、中国政府のスポーツ制度から離れ、すべてを自身で管理した最初の年となった。色々と苦労をし、また政府からの保障を失ったものの、それでも鄭潔にとってはハッピーな1年となったようだ。
26歳の鄭潔は今年、同胞のN・リー(中国)、ヤン・ツー(中国)、S・ポン(中国)らとともに中国テニス協会の管理を離れ、その結果、賞金の65%を国に支払う義務もなくなった。
これに対して中国テニス協会のトップは先月、鄭潔のランキングは下降しており(現在世界35位)、鄭潔ほどは才能はないものの鄭潔よりは熱心に練習している他の選手と同様、国家制度の枠内に戻る方が望ましいと述べている。
鄭潔は今年、53万4172ドルを稼いだ。初めて国家制度から離れた今年は、鄭潔にとっては色々な意味で学びの年だったようだ。
鄭潔は「中国人選手でこれを試した最初の選手の1人であり、今年はそれが初めての年だった。石の重みを感じながら川を渡ったような感じだった。」と雑誌のインタビューに答えている。
「私の義務はベストを尽くしてよい結果を生み出すこと。自分が自己管理に向いているのかどうかは判断基準がないから分からない。ランキング?それとも賞金?」
鄭潔は昨年のウィンブルドンでベスト4入りし、中国人女性としては初のグランドスラム大会4強入りを果たした。またその後の北京五輪ではダブルスで銅メダルを獲得している。
鄭潔はこれまで6年間、中国テニス協会のもとで、協会がスケジュール、旅程、道具、コーチのすべてを管理・支払いする中でツアーを回ってきた。
「過去、若いときは、コーチや指導者たちに言われた通りにやってきた。でも今はもう大人だわ。出場する大会は自分で決める。その方がやる気が高まるわ。自分のためにプレーをするの。」
現状、鄭潔は賞金の8%しか国に支払っていない。しかし自由を得ることと保障を失うことは、同じコインの裏表の関係にあるようだ。
「自分自身ですべてを管理することは、自由度が高いけどリスクも高い。例えば2009年は十分な賞金を稼げたけれど、収入を確保するためには毎年自分のパフォーマンスを維持しなければならない。」
「ランキングが下がったり、怪我をしたら大変。そういった場合、これまでは国家が保障してくれた。」
北京に住む人の平均年収は6500ドルである一方で、今年の前期6カ月で鄭潔が手にしたお金は、税引き後で18万7000ドル。十分な額の賞金が手元に残った鄭潔は、当面は安心してツアーを回れそうだ。
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