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課題克服を意識したエナン・アーデンの快勝だった。前回覇者がストレート勝ちで16強入りを決めた。
「クレーは攻撃と我慢する状況を見極めるのが難しい」と、2003年全仏で4大大会初制覇を遂げた24歳は話す。相手のガルビンにはその翌年の2回戦で連覇を阻まれている。第1セットはそのくせ球に苦しみ、受け身になって返球をネットにかける場面が多かった。
たびたび指摘される消極的なプレーを反省し、3-4とされた時点で「もっと攻撃的にいこうと思った」。両サイドとも片手打ちの切れのあるストロークで押し返した。ネットプレーも積極的に仕掛け、3ゲームを連取。「特に内容が良かった」という第2セットは6-0で奪った。
1月の全豪オープンは腹痛のため、決勝で途中棄権した。今回も5月のベルリンでの大会で右足首をひねり、多少の不安はある。だが「今の状態をこのまま維持したい」。04年覇者、ミスキナと激突する4回戦に向け、手応えは十分だ。
「良くも悪くも思い出がいっぱいある。一番楽しみな大会」という全仏で、3度目の優勝に照準を合わせている。(共同)
(了)
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