（アメリカ、フロリダ州キービスケーン）
Ｊ・エナン（ベルギー）=アルデンヌ、Ｋ・クレイステルス（ベルギー）、Ｒ・ナダル（スペイン）といった優勝候補が次々と敗れる波乱が続いているナスダック１００オープン（男女共催、賞金総額６９０万ＵＳドル）大会６日目、女子シングルス４回戦などが行われ、Ｍ・シャラポワ（ロシア）、杉山 愛、Ｔ・ゴロバン（フランス）らが接戦を制しベスト８進出を決めた。
今大会優勝候補で第４シードのＭ・シャラポワは、同胞で第２０シードのＭ・キリレンコ（ロシア）に第１セットを3-6,で先取されるも、続く２セットを6-4, 6-1で連取し準々決勝に駒を進めた。試合後シャラポワは、「自分のベストなテニスが出来たわけではないけれど、試合が進むについれ徐々にペースを掴んで勝利することが出来たわ。今日は不調ながら出来ることはすべてやったという感じね。」と激戦を振り返っていた。
またこの日は、前日に第１５シードのＥ・リホフツェーワ（ロシア）を破り波に乗る杉山愛（日本）が第３２シードのＳ・アービッドソン（スウェーデン）を6-7 (4-7), 6-3, 6-2の逆転で下しベスト８入りを決めている。
その他の女子の試合では、第２２シードのＴ・ゴロバンが第６シードのＥ・デメンティエワ（ロシア）を6-2, 6-1で、第１０シードのＡ・ミスキナ（ロシア）がＡ・チャクエタゼ（ロシア）を6-3, 6-1で下してベスト８入り。また地元米国期待のＪ・クレイバス（アメリカ）は鄭潔（中国）に6-2，2-6，3-6で敗れている。
男子の部では、不調が続いていたＡ・ロディック（アメリカ）がこの日は危なげないプレーで第３１シードのＦ・ベルダスコ（スペイン）を6-3, 6-4で下し４回戦進出を決めた。ロディックはベスト８進出をかけて予選上がりで世界ランキング１３０位ののＳ・グロイル（ドイツ）と対戦する。グロイルはＴ・ヘンマン（英国）を0-6, 6-1, 7-5で下しての４回戦進出。
この日ヘンマンを下す大金星をあげたグロイルは「試合の序盤はとにかく『落ち着いて目の前のポイントに集中するんだ』と言い聞かせていた。でも第１セットはなかなかうまく行かなかったね。僕はベースライン・プレーヤーなんだけれど、彼（ヘンマン）にネットに出られてしまったら僕に出来ることはないので、先手を取ってどんどんネットに出て彼にプレッシャーをかけるよう心がけたんだ。」と試合を振り返っていた。一方、まさかの敗戦を喫したヘンマンは、「長い間テニスをしてきたけれど、今日のような変な試合は始めてだよ。彼（グロイル）はゲームの序盤と後半ではまったく別のプレーヤーだった。」と語り、肩を落としていた。
（2006年3月28日9時40分）
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