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錦織に敗戦後 コーチである父と関係終了へ

ステファノス・チチパス
ステファノス・チチパス
画像提供: ゲッティイメージズ
男子テニスのナショナル・バンク・オープン(カナダ/モントリオール、ハード、ATP1000)は日本時間9日(現地8日)、シングルス2回戦が行われ、第8シードのS・チチパス(ギリシャ)はプロテクトランキング(負傷などで長期離脱した選手の救済措置)で出場している世界ランク576位の錦織圭に4-6, 4-6のストレートで敗れた。チチパスは試合後に父親でコーチでもあるアポストロス・チチパスに苦言を呈した。その後SNSを更新し、コーチ関係の終了を報告している。

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25歳で世界ランク11位のチチパスは錦織との2回戦が今大会の初戦となったなか、第1セットでは序盤で2度のブレークを許しゲームカウント1-5と大きくリードされる。第7ゲーム終了時点でファミリーボックス(選手の関係者席)にいた父親のアポストロスを退席させたチチパスは、その後第8ゲームで1度ブレークを返すも反撃はここまで。第1セットを落とすと、第2セットも第3ゲームでブレークを奪われたチチパスは1時間18分で完敗となった。

チチパスは試合後の会見で、今大会から使用されているボールが変更されたため、ラケットのストリングも変更したと明かした。しかし、自身の感触があまり良くなかったためコーチである父親にストリングを戻す提案を数日前にしていたが、これを拒否されたとコメント。さらにチチパスはアポストロス・チチパスについてこう批判を口にした。

「選手としての僕の意見に耳を傾けてくれるコーチが必要だ。父は賢いわけでもないし、そういう状況に対処するのもうまくない。これが初めてのことでもないんだ。父には本当に失望している。何か変更するかどうか今はまだわからないけど、本当にがっかりしている。選手にとって最も重要なのは、コーチから直接、良いフィードバックをもらうことだ。コーチはラケットを握っている人ではない。ゲームプランを実行するのは選手だ。一緒に取り組む共同作業なんだよ。僕が自分のテニスを発展させようとするためには、相互的な関係でなければならない。とらわれたくないんだ」

今シーズンは4月のロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)でタイトルを獲得するなどマッチ35勝15敗と安定した成績を残しているチチパス。これまで父親であるアポストロスとともに計11個のトロフィーを獲得してきたが、今回の敗戦が大きな契機になり、試合から一夜明けた9日、SNSを更新したチチパスは父親とのコーチ関係終了を発表した。

「残念ながら、コーチとしての父との協力関係が終了したことをお知らせします。僕は父に父親としてだけの役割を果たしてもらいたいと思っています」

一方、勝利した錦織はナショナル・バンク・オープンで2016年以来8年ぶり4度目のベスト16に進出。3回戦で世界ランク43位のN・ボルジェス(ポルトガル)と対戦する。ボルジェスは2回戦で第12シードのU・アンベール(フランス)を3-6, 7-6 (7-2), 7-6 (7-4)の逆転で下しての勝ち上がり。


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