国内最大

総合テニス専門サイト「テニス365」

tennis365.net

HOMEニュースTOP今日のニュース(一覧)今日のニュース(詳細)

「ホームストリンガーはそんなに甘くない。でもチャレンジしてみる価値はあります。」

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。

ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。

テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
-----------------------
「ホームストリンガーはそんなに甘くない。でもチャレンジしてみる価値はあります。」

初めてガットを張ったのは36年前の22歳のときでした。

テニスブーム真っ只中で、明日までに仕上げなくていけないラケットが100本以上というのは日常茶飯事でした。

でもいきなりガット張りができるほど簡単な作業ではありません。

まずは、張り上がったラケットの仕上げをしないといけないのですが、これがまた中々大変です。

○ポンドシール貼り
○飾り糸装着
○ステンシルマーク入れ
○グリップテープ巻き

などの作業があるのですが、この当時飾り糸は必須でした。



緩まないように、引っ張りながら行うのですが、これだけずっと毎日もやっていると、人差し指の第一関節から出血してくるのです。

これはガット張りをするスタッフ全員が経験していく登竜門でした。

ちなみに何のためにやっていたかというと、ハッキリとした理由はわからないのですが、スムース、ラフが飾り糸の編み方でわかるようになっているとか、ガットが切れたときに飾り糸が切れたガットを掴むことで、しばらく打ち続けられるとか、ホントかウソかハッキリわかりません。(切れたガットでプレーするのは違反です。切れたときのワンプレーは問題なし。)

ただのカザリという説が有力でしたので、いつしかその風習はなくなりました。

飾り職人を数ヶ月続けたときに、先輩からラケットのガット張りを教えてもらえたのですが、お客様のラケットが張れるまでに、100本くらい練習しました。

それだけ、ガット張りは難しいのです。

また、当時のストリングマシーンは手動の2点固定のドラム式というモノで、張り方によって変形が頻繁に起こってしまうので、張り師の技術が重要でした。
縦糸に対して横糸は何パーセント落とすかの乱数表みたいのがあったり、プリストレッチを何パーセントかけるとか、変形させないように、緩みづらいように、色々と儀式がありました。

現在は電動式6点固定ですので、昔ほどストリンガーの上手い下手は無くなりましたが、それでも技術の差はあります。

日本では、分銅式→ドラム式、油圧式→電動式と進化していますが、海外ではコラム式(ぜんまい式)というシステムがあり電動式の手巻き版というものです。

1991年のUSオープンにストリンガーとして参加することになりました。



このときのオフィシャルストリングがテクニファイバーで、コラム式のマシーンだったのです。

初めて見た形式で、ドラム式だとハンドルを時計回りに半回転くらいするだけなのですが、コラム式は時計の逆回りに3回転半くらい回してぜんまいを巻ききるのですが、ぜんまい式のおもちゃでもネジを回すのに最後の方は力がいりますよね。

あの何倍もの力でぜんまいを巻き切ります。

※ボタンを押すと指定したポンドでぜんまいが戻り止まります。電動式の引っ張りに似ています。

ハンドルがクルクル勢いよく回るので初めのうちはよく手をぶつけました。

1日20本を1週間続けたのですが、時計と逆回りに力を入れるのに慣れてないので、途中からテニスエルボーみたいに、肘が痛くなって大変でした。

ストリンガーは9人で、3列に3台ずつの並びで、そのど真ん中が自分の場所で、前後、左右、斜め前、斜め後ろすべて外国人に囲まれてポツンと日本人一人だけでした。



日本では、ほぼ2本張りで張っていたのですがここ(USオープン)では1本張りがスタンダードでした。

ガット張りのためのツールは自前のものを用意するのですが、当時まだ日本ではあまり使われていなかったのでスターティングクランプを持っていっていませんでした。



回りの8人と同じ張り方にしないといけないわけではありませんが、[郷に入っては郷に従え]の通り、USA張りにしたのですが、この張りには必ずスターティングクランプが必要で毎回隣のストリンガー(マイクさん)に借りていました。

USA張りは、ショートサイド、ロングサイドが無くストリングの左右を同じ長さにして、センターにセットし張り始めます。

長さの取り間違えをしないので合理的です。

縦糸を最後まで張り、横糸はど真ん中から上と下に半分ずつ張ります。このときにスターティングクランプを使います。
ただし、この張り方(USA張り)はメジャーにはなりませんでした。

縦糸から横糸に移るところが10センチくらいあり、見た目もあまりよくないし、無駄にストリングの長さを使ってしまいます。
(もしかしたら、ゴーセン「張り人」張りの元になったのかもしれませんね。)

当時の経験で、ガット張りは選手の勝ち負けに直結するくらい大事なことを学びました。

選手のガット張りは必ず同じストリンガーが行い、試合時間の直前に張るので、第一試合からのときは、早出で会場に入ったりしました。
自分が張っている選手が日毎に減っていくのが、寂しい気持ちにもなりました。





日本に帰ってきて、二つ欲しいものがありました。

英語力とストリングマシーンです。

英会話教室は長く続きませんでしたが、ガット張りは奥深く今でも勉強は続いています。

選手がこだわっていたように、張りたてが一番気持ち良いのです。気持ち良いということは、良いボールが打てるということです。

もし、ホームストリンガーを目指す方がいらっしゃいましたら、少し高くても電動式のストリングマシーンをおすすめします。

今でも、分銅式やドラム式のマシーンはありますが、思った通り張り上げるまでに数百本は張らないとダメだと感じます。

6点固定の電動式なら変形も少なく、毎回の張りの誤差も少なく済むでしょう。

問題は元が取れるかどうかです。

大事に使えば何千本も張れるはずです。

お子様がテニスの選手を目指していて、ご自身もテニスをしている場合、間違いなく元が取れます。

例えばストリングマシーンが20万円として、ロールガット約2万円、張り代約2000円とすると、63回で元が取れます。

月1回の張り替えペースで、5年ちょっとです。

社会人で週2回くらいテニスをしている方なら、2ヶ月から3ヶ月で張り替えるはずです。元が取れるのは10年後くらいになります。

ただ、経済的なことよりも
○張りたてで使えること。
○自分に合ったストリング、テンションを見つけやすくなること。
の方が大きいと思います。

ただ、以下の方は宝の持ち腐れになることもあるのでご注意ください。
○日々忙しくて時間のない方。
○家にスペースのない方。(畳1畳分)
○作業があまり好きではない方。
○集中力が持続しない方。(30分から60分)

私の知り合いで、ストリングマシーンを持っているのにお店に張りに来る方がいらっしゃいます。

2人の息子さんと本人の3人がテニスをやっており、息子さん達は数日でガットを切ってしまい、2週間くらい放っておくと、4、5本切れたラケットが溜まってしまい、全部張るのに半日かかります。

自分のテニスができなくなってしまうので、お店に張りに持ってくるという具合です。

ガット張りの作業が好きな人でないと、、、ということです。

私はナイロン、ポリエステルは1ヶ月、ナチュラルは3ヶ月を目安に張り替えていますが、少し前に縦ナチュラル、横ポリエステルのハイブリッドで張ったのですが、雨上がりに一度使ってしまったところ、凄い振動が出るようになってしまいました。

面圧を測ってみると10ポンド落ちていました。

振動の原因は、縦糸のナチュラルが水分を吸ってしまい縦糸だけ緩み、横糸のポリエステルとのバランスが崩れてしまったのです。
こうなるともう張り替えるしか手立てはありません。雨の季節にはポリエステルだけを用意した方がいいですね。

もし、ホームストリンガーを目指そうと思っている方は、ウインザーオリジナルストリングマシーンを販売しております。(※2020年5月15日(金)時点)



6点固定の電動式で、20万円を切ります。スターティングクランプ(1万円相当)プレゼントなどの特典をお付けしております。

何年も使うものなので、故障したり、クランプの摩耗があったりします。
購入後のメンテナンスがしっかりしていますので、安心してお使いいただけます。

ホームストリンガーに憧れているあなた!

今がチャンスです。

オリジナルストリングマシーン(ウインザー公式オンラインショップ)ページはこちら>

その他GEEK通信の記事はこちら


■関連ニュース

・「いまさら聞けない?テニスストリングの常識、非常識」
・【スノワート】「ビタス115、ゲルレゾリューション8、ジャストグリップ、新ハイブリッドを実践で試す。」
・「水とお湯でテニスをサポートする話」

■おすすめコンテンツ

・テニススクール コンシェルジュ
・レンタルコート予約
・世界ランキング
(2020年5月22日14時58分)

その他のニュース

4月28日

疑惑の判定、証拠写真にファン騒然 (11時59分)

メド16強「迷信は克服」 (10時17分)

錦織圭 次戦を欠場、状態懸念 (8時42分)

ズべレフ 逆転勝ちで16強 (8時30分)

内島萌夏 対トップ10初勝利 (0時13分)

4月27日

内島萌夏 世界3位撃破の大金星 (23時10分)

【1ポイント速報】内島萌夏vsペグラ (21時46分)

第2シード大坂なおみ 初戦の相手決定 (21時02分)

17歳 園部八奏が柴原瑛菜下しV (20時26分)

今井慎太郎が高橋悠介を下し優勝 (17時47分)

逆転勝ちでマッチ200勝達成 (17時05分)

穂積絵莉 2年ぶりペアで完勝 (14時08分)

逆転勝ちに気付かずベンチ戻る珍事 (11時08分)

錦織圭に快勝、2年連続3回戦へ (10時04分)

憧れジョコ撃破「言葉にできない」 (8時38分)

ジョコ 今季4度目の初戦敗退 (7時40分)

4月26日

柴原瑛菜 伊藤あおい破り決勝へ (22時31分)

河内一真/徳田廉大組が優勝 (21時20分)

錦織圭 ストレート負けで2回戦敗退 (19時13分)

【1ポイント速報】錦織圭vsシャポバロフ (18時02分)

綿貫陽介 世界185位に屈し準決勝敗退 (12時59分)

世界70位 上位選手に驚異の勝率 (12時09分)

過酷すぎ?前週Vも初戦で棄権 (10時40分)

内島萌夏 次戦は世界3位に決定 (9時29分)

ズベレフ 完勝で3度目Vへ好発進 (8時22分)

4月25日

松田康希ら 4強出揃う (23時18分)

伊藤あおいと柴原瑛菜が激突 (22時33分)

内島萌夏 初の「WTA1000」3回戦へ (21時51分)

【1ポイント速報】内島萌夏vsジャバー (19時53分)

試合後の“フェイント”に怒り握手拒否 (17時59分)

18歳 快勝で初戦突破 (16時06分)

出産と大怪我から復帰し強豪撃破 (15時43分)

綿貫陽介 第3シード撃破し4強 (13時43分)

大坂なおみ 9年半ぶり下部大会出場 (12時01分)

錦織圭 現役8人目の快挙 (11時03分)

ジョコ「プレー続ける理由は…」 (10時09分)

世界2位 19歳に辛勝で雪辱 (8時36分)

西岡良仁「バカみたい」不満吐露 (7時38分)

【動画】機械が誤審?ズべレフがボールの跡を撮影したシーン (0時00分)

【画像】ズベレフが公開した写真にファン騒然!「明らかにアウト…」 (0時00分)

【動画】ズべレフがファイナルセットのタイブレークを制し勝利した瞬間! (0時00分)

【動画】内島萌夏 世界3位撃破の大金星!勝利の瞬間! (0時00分)

【動画】ジョコビッチ 初戦敗退、24歳アルナルディ 勝利の瞬間! (0時00分)

←ニューストップへ
←前のページに戻る


テニスの総合ポータルサイトテニス365
テニスのことならテニス365へ。テニスの総合ポータルサイトテニス365はテニス用品の通販やテニスニュースからテニスコート、テニススクールなどのテニス施設を探す方まで、便利なテニスの総合ポータルサイト、テニス情報の検索サイトです。プレイスタイルやテニス歴など、テニス用品を様々な角度から探すこともできます。テニスの総合ポータルサイトをお探しなら、テニスニュースやテニス施設の情報が豊富なテニスの総合ポータルサイトのテニス365をお使いください。テニスの総合ポータルサイトのテニス365であなたのテニスをもっと楽しく!