29日から開幕する今季3度目のグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)で、全豪オープン、全仏オープンに続く優勝を狙う
S・ウィリアムズ(アメリカ)だが、全米オープンまでの全てのグランドスラム優勝へのプレッシャーはまだ感じていないと、27日に開いた会見で語っていた。
全豪、全仏と制した事で、年間グランドスラム(同じシーズンで残るウィンブルドンと全米を制する事)の達成に期待がかかるセリーナ。もし達成するとなると、1988年の
S・グラフ(ドイツ)以来の快挙となる。
「個人的には何ら変わりは感じていない。4つの全てのグランドスラムの優勝へのプレッシャーを感じていないと言うのはとても良い事だと思う。それはこれまでも言い続けて来たこと。本当にプレッシャーは感じていないの。もし、もうすぐ始まるウィンブルドンで優勝したら、そのプレッシャーを感じ始めるかも知れないけどね。」
セリーナは既にウィンブルドンでは5度の優勝を飾っている。最後に優勝したのは2012年のこと。2013年は4回戦、2014年は3回戦で敗退していた。
女子シングルスの第1シードでエントリーしているセリーナ。今年の1回戦は20歳で世界ランク113位のM・ガスパリアンと対戦する。
「この数年間の早期敗退は、今年の更なるモチベーションに繋がっている。この2年間は好成績を出せていない事もプレッシャーを少なくしている要因でもあるの。だから“OK、大丈夫。何も失うものはないわ”って思わせてくれているの。」と語るセリーナは、今季はここまで絶好調で、32勝1敗と他を圧倒する強さを見せている。
シーズンを通して全てのグランドスラムの優勝を果たす年間グランドスラムを達成したのは、これまで女子では3人、男子では2人しかいない。女子はグラフに加えM・コノリー、
M・コート(オーストラリア)、男子では
R・レーバー(オーストラリア)(2回)、D・バッジが達成している。
セリーナは2002年の全仏オープンから2003年の全豪オープンまでグランドスラム4大会連続優勝を果たす「セリーナ・スラム」を達成しており、現在も昨年の全米オープンから今年の全仏オープンまで3大会連続で優勝しているため、来週から行われるウィンブルドンを制すると2度目の「セリーナ・スラム」の達成となる。
「彼女(セリーナ)は、まさに倒さなければならない選手。」と語るのは2004年にウィンブルドンを制し、今年は第4シードで出場する
M・シャラポワ(ロシア)。「今年2度のグランドスラム優勝を果たしているだけではなく、昨年の全米オープンからグランドスラム3大会連続での優勝は、世界でも最高の自信に繋がっている。」
「その全ては安定感に基づくものだと思う。1つや2つの大会で優勝しているだけではなく、ここまで安定して高いレベルを持てると言うのは、本当に驚きだと思う。」とシャラポワは、セリーナの今の強さについて語っていた。
セリーナは全仏オープンを制してから、公式戦には出場してはいない。しかし、ウィンブルドン入りしたセリーナは芝での練習を積み、ウィンブルドンへ備えている。
今年加えられた1週間はセリーナにとっても大会への準備として役に立つものだとしながらも、それだけではないと言う。
「全仏からウィンブルドンまで、これまでより多く期間があり、普段よりかなり時間が持てている。より芝に慣れて準備をする事が可能になっていて、それはこれまでとはかなり違う事だった。」と素直な感想をコメントしていた。
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