テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)で、四大大会初優勝を狙う第5シードの
錦織圭(日本)が、大会1番乗り2年ぶりの16強入りを果たした。今回のベスト16進出、錦織の実力はもちろんだが、3つの運も引き寄せていた。
【運1:組み合わせ】
22日に発表された組み合わせ抽選で、会場がどよめいた。
それは第1シードで王者
N・ジョコビッチ(セルビア)と、全仏オープンで最多9度の優勝を誇る第6シードの
R・ナダル(スペイン)が死のブロックである上半分トップハーフの組み合わせになったからである。
それとは対照的に錦織は真反対の下半分ボトムハーフへ。
また上位勢が順当に勝ち進んだ場合、BIG4と呼ばれるジョコビッチ、
R・フェデラー(スイス)、ナダル、
A・マレー(英国)とは準決勝まで対戦する事がない。
【運2:同ブロックのシード勢が姿消す】
ボトムハーフに位置した錦織の同ブロックシード勢が次々と敗れた。
第11シードの
F・ロペス(スペイン)は初戦敗退、第19シードの
R・バウティスタ=アグ(スペイン)と第32シードの
F・ベルダスコ(スペイン)は2回戦敗退。
これにより、錦織は準々決勝までシード選手と対戦する事がなくなった。
【運3:ベッカーの棄権】
1回戦で地元
P・H・マチュー(フランス)、2回戦で
T・ベルッチ(ブラジル)にストレート勝ちをおさめた錦織は、3回戦で
B・ベッカー(ドイツ)と対戦する予定だった。
しかし、ベッカーの右肩負傷により、錦織は思わぬ形でベスト16進出を果たした。
大会初のベスト8進出をかけて錦織は、世界ランク43位
L・ロソル(チェコ共和国)と同74位
T・ガバシュビリ(ロシア)の勝者と4回戦で対戦する。この4回戦は、大会8日目の31日を予定。
>>全仏オープン男子ドロー表<<【錦織圭 全仏オープン戦歴】
<2014年>
・1回戦 敗退
M・クリザン(スロバキア) 6-7 (4-7), 1-6, 2-6
<2013年>
・1回戦 勝利
J・レヴィン(アメリカ) 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利
G・ゼミヤ(スロベニア) 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利
B・ペール(フランス) 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退 R・ナダル 4-6, 1-6, 3-6
<2011年>
・1回戦 勝利
ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退
S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)
<2010年>
・1回戦 勝利
S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退 N・ジョコビッチ 1-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン(アルゼンチン) 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退
S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7
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