テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は8日、男子シングルス決勝が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)は第14シードの
M・チリッチ(クロアチア)に3-6, 3-6, 3-6の完敗で、日本勢史上初となる四大大会優勝を阻まれる結果となった。また、世界ランクトップ5入りの夢は叶わなかった。
今大会3回戦までストレート勝ちだった錦織は、4回戦で第5シードのビッグサーバー
M・ラオニチ(カナダ)、準々決勝では今年の全豪オープン覇者で第3シードの
S・ワウリンカ(スイス)をともにフルセットの激闘の末に下す。さらに準決勝では第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)を破る快進撃でグランドスラム初の決勝進出を果たした。
日本でも過去最高と言えるほどのテニスブームを起こした。
しかし、この日はチリッチの完璧なテニスに錦織は翻弄された。
これまでの勢いを封じられた錦織はチリッチの強烈なサービス、フォアバックともに安定かつ弾丸のようなストロークに対応出来ず、短いボールはことごとく決められた。
そんな状況でも錦織はポイントを取った時にはガッツポーズを作り、自分自身を奮い立たせて挽回しようと食らいつくも、勢いが衰えないチリッチに17本のサービスエースと38本ものウィナーを決められ、自身のサービスゲームでは5度のブレークを許した。
試合後、錦織は「私は全力を尽くした。厳しい敗戦だけど、初めて決勝へくる事が出来た。トロフィーを獲得を出来なくて申し訳ない。」と、悔しさを噛みしめながらコメントした。
決して錦織は悪くなかったが、このグランドスラム決勝という大きな舞台でチャンスを手にするのは次回へ持ち越しとなった。
また錦織が優勝していた場合、世界ランキングでトップ5に入る事となっていたが、その夢をチリッチに阻まれる結果となった。
これまで錦織はツアー5勝を飾っている。さらに今年はソニー・オープンで元王者
R・フェデラー(スイス)から2度目の勝利、ムチュア・マドリッド・オープンでは当時世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)に敗れるもマスターズ準優勝。
これからも錦織は数々の記録を塗り替えてくれることだろう。そして、グランドスラム初優勝を期待させる全米オープンだった。
(コメントはWOWOWから抜粋)
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