テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は25日、男子シングルス1回戦が行われ、第12シードの
錦織圭(日本)が世界ランク110位の
M・エブデン(オーストラリア)6-2, 6-4, 6-3のストレートで下し、昨年に続き2年連続となる2回戦進出を決めた。今年のウィンブルドンで錦織が上位進出を果たした場合、世界トップ10入りが見えてくるため大きな期待がかかる。
また世界ランク11位の錦織は、
松岡修造(日本)以来18年ぶりの日本人男子8強入りを狙う。1995年のウィンブルドンで松岡修造は、準々決勝で
P・サンプラス(アメリカ)に7-6 (7-5), 3-6, 4-6, 2-6で敗れている。
1回戦を終えた錦織は「ホッとしています。芝での感覚があまり良くなかったけど、今日は良かった。彼(エブデン)は強い相手で、1試合目という事もあり緊張していた。」と、コメント。
ウィンブルドンに向けて、錦織は大会前に行われたBNPパリバ・テニスクラシックで世界ランク2位の
A・マレー(英国)と同5位の
R・ナダル(スペイン)と対戦し、調整を行っていた。
自身のプレーについては「今日はサービスが良かったので、ストロークのリズムも作りやすかった。それがキーになりました。」と、錦織。
錦織は6本のダブルフォルトを犯したエブデンの隙をつき、11度のブレークチャンスから6度のブレークに成功し、1時間41分で勝利した。トータルポイント数は錦織の99に対し、エブデンは76だった。
勝利した錦織は、2回戦で
L・マイェール(アルゼンチン)と対戦する。世界ランク84位のマイェールは、1回戦で
A・ベデネ(スロベニア)を6-2, 6-3, 6-4のストレートで下し、2回戦へ駒を進めている。
マイェールについて、錦織は「彼(マイェール)はサーブがとても良い。」と、警戒した。
前日、世界ランキングで錦織の1つ上にいる第11シードの
S・ワウリンカ(スイス)が敗れたため、世界トップ10入りが近づいたのでは、と聞かれた錦織は「全く考えてないですね。トップ10に入る事も大事ですけど、そこの位置を確立する事が第1の目標。なので、トップ10に入るよりも、そこにずっといる事が目標です。」と、話した。
シード勢が順当に勝ち進んだ場合、錦織は3回戦で第23シードの
A・セッピ(イタリア)、4回戦で第8シードの
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)、準々決勝で第4シードの
D・フェレール(スペイン)と対戦する可能性がある。
その他の日本勢では、予選3試合を勝ち抜いた
添田豪(日本)が1回戦で
A・ハイデル=マウアー(オーストリア)と対戦する。また、
伊藤竜馬(日本)と
守屋宏紀(日本)は予選2回戦敗退、予選第18シードで出場した
杉田祐一(日本)は予選1回戦で敗れ、本戦出場とはならなかった。
【錦織圭 ウィンブルドン戦歴】
<2012年>
・1回戦 勝利
M・ククシュキン(カザフスタン) 7-5, 6-3, 6-4
・2回戦 勝利
F・セラ(フランス) 6-3, 7-5, 6-2
・3回戦 敗退 J・M・デル=ポトロ 3-6, 6-7 (3-7), 1-6
<2011年>
・1回戦 敗退
L・ヒューイット(オーストラリア) 1-6, 6-7 (4-7), 7-6 (9-7), 3-6
<2010年>
・1回戦 敗退 R・ナダル 2-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・1回戦 敗退
M・ジケル(フランス) 6-4, 5-7, 途中棄権
《ウィンブルドン 男女対戦表》■関連記事■
《ナダルがプロ転向以来初の初戦敗退、2年連続の大波乱<ウィンブルドン>》《トップ10目指す錦織「目標はベスト4」<ウィンブルドン>》《錦織が最終調整「結果を残したい」、松岡修造以来の8強期待<ウィンブルドン>》《錦織に勝利のナダル「ここでプレー出来て嬉しいよ」<BNPパリバ・テニスクラシック>》《錦織はマレーに敗れるも、ナダルとの再戦決まる<BNPパリバ・テニスクラシック>》《錦織「やはりナダルは強かった」、そして「8への壁を早く破りたい」》《【映像付】ナダルが錦織を称賛「トップ10入りはすぐに叶うだろう」<全仏オープン>》■関連動画■
《錦織圭がフェデラーから大金星!ATP男子ツアーマガジン Vol.171》《錦織がナダル、フェレールらと豪華ミニラリー!ATP男子ツアーマガジン Vol.169》