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本日も2012年のテニス界「激闘シリーズ」をお届けします。今回はウィンブルドン準々決勝のA・ラドワンスカ(ポーランド)とM・キリレンコ(ロシア)の試合です。
2011年、日本の有明コロシアムで行われた東レPPOでV・ズヴォナレーワ(ロシア)に勝利して優勝を飾り、日本での知名度を一気に上げたラドワンスカ。これまでグランドスラムでは、過去5度のベスト8進出を果たしていたが、それ以上の結果を出すことができていなかった。
《「ラドワンスカがズヴォナレーワ破り優勝◇東レPPO」過去記事はこちら》
一方、キリレンコは2010年の全豪オープン以来となるベスト8進出を果たし、グランドスラムで自己最高となる4強を目指した。また、キリレンコはN・ペトロワ(ロシア)とのダブルスでも活躍しており、今年の全仏オープンでは決勝へ進出していた。
【第1セット】
両者がベスト4進出をかけて対戦したこの試合、1ポイント目から繊細なタッチのドロップショットなどが放たれるなどレベルの高いラリー戦が展開される。
当時世界ランキング3位だったラドワンスカは、キリレンコの強烈なショットに対し、逆をつくクレバーなショットやバックハンドのスライスを織り交ぜ、第5ゲームでブレークに成功、ゲームカウント3-2とリードする。
以降、ネットプレーを加えたバリエーションのあるプレーでキリレンコを畳み掛け、ラドワンスカはサービング・フォー・ザ・セットのゲームを迎える。しかし、キリレンコにリターンエースを決められるなどでブレークバックを許し、ゲームカウント5-5となる。
ここから試合の流れはキリレンコに傾くかと思われたが、ラドワンスカはラブゲームでブレークに成功。その後、第12ゲームで2度目のサービング・フォー・ザ・セットで、最後サービスウィナーを奪ったラドワンスカがこのセットを先取する。
【第2セット】
第2セット序盤から、ラドワンスカがブレークするとキリレンコもブレークバックする展開が続く。
迎えた第10ゲーム、凡ミスを重ねたラドワンスカに対し、キリレンコはリターンエースなどを決め第2セットを奪い、セットカウント1-1となる。
【第3セット】
勝敗がかかった第3セット、両者1ブレークずつ奪い合い1歩も譲らない試合が続く中、第9ゲームで雨による中断。この試合は1番コートで行われていたが、屋根の閉まったセンターコートで再開され、第9ゲームはキリレンコがサービスゲームをキープ。
ラドワンスカはゲームカウント4-5とプレッシャーのかかる第10ゲームで15-30と一時キリレンコにリードを許すも、ワイドへのスライスサーブや放ったドロップショットがネットインするなどで、なんとかサービスキープし、ゲームカウント5-5となる。
ラドワンスカは第11ゲームで目の覚めるようなパッシングショットを決めるなどでブレークに成功、第12ゲームでは最後キリレンコのフォアハンドがサイドアウトし、ゲームセットとなった。
試合後、ラドワンスカは「今日は40時間くらいのような感じがするわ。1日中ロッカールームで待機していたからね。外は雨が降って、風が吹いていた。そして結局、インドアでプレーになり3時間かかったけど、試合に勝てて満足。」
自身初となるグランドスラム4強入りを果たしたラドワンスカは、準決勝でA・ケルバー(ドイツ)にストレートで勝利し決勝へ進出。決勝ではS・ウィリアムズ(アメリカ)に敗れ、タイトル獲得とはならなかったが、ウィングルドン終了後には自己最高ランキングとなる2位を記録した。
《「セリーナが2年ぶり5度目のタイトル獲得◇ウィンブルドン」過去記事はこちら》
【明日12月15日(土)も、今年のウィンブルドン激闘シリーズをお届けします】
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