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ITF豊田大会「ダンロップ・ワールド・チャレンジ・テニス・トーナメント」7日目、女子シングルス決勝で、S・ボーゲル(スイス)(116位)が、クルム伊達公子(日本)(120位)を、7-6(7-3), 6-4で破り、豊田で初優勝を飾った。2人の対戦成績は1勝1敗で、最近では12年ITFリモージュ大会準々決勝で、ボーゲルがフルセットで勝利を収めている。
第1セットでは、第5ゲームでクルム伊達が、クロスへのフォアリターンエースとフォアのダウンザラインへのウィナーを決めて、先にブレークに成功した。しかし、第8ゲームで果敢に打ってくるボーゲルに対して、クルム伊達のミスが増え、5回のデュースの末ブレークバックを許した。
第9ゲームでは、クルム伊達がネットプレーを入れて、2回目のブレークをするものの、第10ゲームでボーゲルがリターンを叩いて攻撃に出て、再びブレークバック。結局、お互い2回のブレークでタイブレークへ突入した。
タイブレークでは、ボーゲルが、ファーストサーブから主導権を握って、クルム伊達のミスを誘い、一度もクルム伊達にリードされることなく7-3で制した。
「第1セットの後半で、彼女(ボーゲル)のファーストサーブの確率が上がってきて、そうなると手がつけられないところがある。それを押さえ込む形で、前半と中盤はいい形だったんですけど、そこ(後半)で(ボーゲルに)調子を出させてしまった」(クルム伊達)
第2セットは、ボーゲルが第1ゲームで40ー30からブレークに成功。第2ゲームでは、リターンから攻撃したクルム伊達がブレークバックした。しかし、終始フラストレーションが溜まりいらつくクルム伊達は、第5ゲームで30ー30から、3本連続でフォアストロークのミスを犯して、2回目のブレークを許して万事休した。
クルム伊達は、豊田で2年連続の準優勝。また、インドのWTAチャレンジャーに続き、2大会連続で準優勝となった。
「もともと準決勝では弱いけど、決勝では強いはずだったんです(苦笑)。最近は、決勝で勝てないことが続いている。このレベルでは、当然簡単にはいかないけれど、シーズン終盤に来て、2大会連続で決勝に来られたということは、時間が経てば、大きな収穫と思えるのかなと思います」
このように振り返ったクルム伊達は、決勝直後に夜の飛行機で、来週開催されるITFドバイ大会に出場するため再び日本を離れた。彼女の12年シーズンは、残すところあと1大会となった。
(文・写真/神 仁司)
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