男子テニスツアーのマスターズ１０００シリーズであるモンテカルロ・ロレックス・マスターズ（モナコ/モンテカルロ、賞金総額２７５万ユーロ、クレー）は大会４日目の１５日、シングルス２回戦残り１２試合を行い第１シードのＲ・ナダル（スペイン）、第２シードのＲ・フェデラー（スイス）が順当に３回戦進出を決めた。
世界ランク１位で第１シードのナダルは、Ｊ・Ｉ・チェラ（アルゼンチン）を6-2, 6-3のストレートで下し、大会５連覇へ向け好発進をした。クレー王の異名を持つナダルは、そのクレー巧者ぶりを大いに発揮し、チェラを１時間２８分で下した。これで昨年のローマでのマスターズ・シリーズの２回戦でＪ・Ｃ・フェレーロ（スペイン）に敗れてからクレーでは１７連勝とした。
「試合中、苦しい場面もあった。良いゲームもあったけど、酷いゲームもあった。次の試合では集中力を高める必要がある。」とナダルは、今大会２３連勝を記録しつつも、今一つ満足の行く結果ではなかったことを語った。ベスト８入りを懸けてＭ・サフィン（ロシア）を7-6 (8-6), 2-6, 7-6 (8-6)の接戦で退けたＮ・ラペンティ（エクアドル）と３回戦を行う。サフィンは３度のマッチポイントを握るも、ラペンティに逆転を許してしまった。
世界ランク２位で第２シードのフェデラーは、Ａ・セッピ（イタリア）を6-4, 6-4のストレートで破り３回戦進出を決めた。先週の土曜日に地元スイスのバーゼルで長年連れ添ったミルカ・バブリネックさんと挙式を挙げたばかりのフェデラーは、今大会へは大会直前に主催者推薦枠をもらって出場しており、この日の試合ではセッピに１度もブレークを許さず１時間２３分での勝利を上げる実力を見せた。
フェデラーは「長いラリーが続くだろうとは思っていた。フォアもバックも安定しているセッピは、時にはとても危険な相手。今年すでに２度対戦しているから、彼への準備はできていた。それでも９ヶ月間ハードコートでプレーしてきて、クレーでのイレギュラー・ボールにちょっと不安もあった。ハーフボレーがフレームショットになってしまったりもした。」と、クレーへの準備はまだ不十分であることも語った。３回戦ではＭ・バッサロ=アルグエッロ（アルゼンチン）を2-6, 7-5, 6-2の逆転で下した、同胞で第１３シードのＳ・ワウリンカ（スイス）と顔を合わせる。
またこの日は、第５シードのＪ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）が主催者推薦のＩ・リュビチッチ（クロアチア）に6-4, 1-6, 4-6の逆転で敗れる波乱に見舞われた。デル=ポトロは前大会のマイアミでは第１シードのナダルを下しベスト４入りを果たすなど好調を続けていたが、ビッグサーバーのリュビチッチに１４本ものサービスエースを決められるなど、第２セットで崩したリズムを取り返すことができなかった。リュビチッチはＪ・ティプサレビッチ（セルビア）を7-5, 6-3で倒したＳ・ボレッリ（イタリア）と８強入りを懸けて戦う。
その他、第７シードのＦ・ベルダスコ（スペイン）がＰ・コールシュライバー（ドイツ）を6-3, 6-4で、第８シードのＮ・ダビデンコ（ロシア）もＩ・カルロビッチ（クロアチア）を6-4, 6-3で下し順当に３回戦進出を決めた。上位８シード選手は１回戦が免除されており、この日の２回戦が大会初戦となっている。ベルダスコはＭ・ジケル（フランス）を6-1, 6-0と圧倒した第１０シードのＤ・フェレール（スペイン）と、ダビデンコはＭ・グラノジェルス（スペイン）を4-6, 6-3, 6-1の逆転で下した第１２シードのＤ・ナルバンディアン（アルゼンチン）と、それぞれ３回戦で対戦する。
第１４シードのＭ・チリッチ（クロアチア）を6-2, 6-0の圧勝で破った予選勝者のＦ・フォニュイーニ（イタリア）は第４シードのＡ・マレー（英国）と、主催者推薦のＪ・リスナール（フランス）を6-2, 6-4のストレートで下したＡ・モンタネス（スペイン）は第３シードのＮ・ジョコビッチ（セルビア）と準々決勝進出を懸けて３回戦で対戦する。
今大会の優勝賞金は４３万４０００ユーロ。
（2009年4月16日10時15分）
引退示唆マレー、ラケット変更か 
