男子プロテニス協会のATP公式サイトは19日、世界ランク3位の
D・ティーム(オーストリア)を特集した。2018年に優勝したオープン・パルク・オーヴェルニュ ローヌ アルプ・リヨン(フランス/リヨン、 レッドクレー、ATP250)を紹介し「クレーコートでの躍進のきっかけとなった」としている。
>>YouTube テニス365チャンネル<<【ダニエル 太郎】後編 ラケットバッグの中を公開、苦悩の2019年を明かす当時24歳のティームは2018年の同大会開催時には9度のタイトルを獲得していた。しかし、今大会出場前にクレーコートで2連敗。調子を落としていると言われている中での出場となった。
第1シードだったティームは初戦の2回戦で
R・カルバレス バエナ(スペイン)と対戦し、ストレートで勝利。しかし、準々決勝の
G・ガルシア=ロペス(スペイン)戦では第1セットを奪われ苦しい立ち上がりとなった。その後は2セットを連取し4強入りするも準決勝の
D・ラヨビッチ(セルビア)戦ではまたも苦戦。6-4, 5-7, 6-4のフルセットで破り、大会初の決勝へ辛くも駒を進めた。
ティームは準決勝後のインタビューで「集中していた。目の前に大きな目標がある。それをしっかり考えて、落ち着いていられた。それが鍵だった。ここでタイトルを取るのが夢なんだ。あと一歩のところまで来た」と答えている。
決勝戦では地元の声援を受ける
G・シモン(フランス)と顔を合わせた。ティームは第1セットを3-6で落とすと、第2セットでも先にブレークを許す苦しい展開になる。しかし、ここから息を吹き返すと第2セットはタイブレークの末にティームが7-6 (7-2)で奪取。ファイナルセットは6-1と圧倒し、自身10個目のシングルスタイトルを手にした。
「とてもうれしい。このタイトルのために本当に、本当にハードに戦ってきた。一生懸命戦えた。楽しかったよ。フランスは僕の中でも特別な場所。これからも素晴らしいテニスを披露していきたい。地元のシモンとの戦いだったけど、声援は優しく良い雰囲気だった」
また、ティームにとってこの試合の勝利は10個目のタイトル獲得となっただけでなく、シングルス通算勝利数を200にした記念すべき大会となった。
この優勝で勢いに乗ると、その後の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)では
S・チチパス(ギリシャ)や
M・ベレッティーニ(イタリア)、
錦織圭、
A・ズベレフ(ドイツ)らを破り四大大会初の決勝に進出。
R・ナダル(スペイン)に敗れたものの、飛躍の年となった。
現在ティームは26歳。タイトル数は16となり、通算勝利数も284に伸ばしている。
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