男子テニスで世界ランク10位の
N・ジョコビッチ(セルビア)は19日に自身のホームページで、18カ月間の苦難について綴った。
今年7月のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で4度目の優勝、13度目のグランドスラム制覇を果たしたジョコビッチは、再びトップレベルへ戻れるかは不安だったと明かした。
「2017年の肘のけがはかなり深刻で、半年のツアー離脱となった。けがはいくつかの問題の1つだった。練習に支障はなく、コートでは楽しんで過ごしていた。でも試合になると、精神的なハードルが立ちはだかっていた」
「これまでの2年間はテニスへの期待値に対して辛抱強くはなかった。賢く戦略を練ることがなかった。肘に深刻な問題が生じていると体が言っているのに耳を傾けなかった。別の解決策を見つけようとしていたし、その解決策は自分自身の中にいつもあった」
「多くのことを変えた。練習、ラケット、チームのメンバー、それでも望むレベルへ戻れるか分からなかった。実際、自分自身の能力をいつも信じていた。でも、違う方向にいっているかもしれないと疑う瞬間もたくさんあった」
ウィンブルドンの準決勝で世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)との死闘を制したジョコビッチは、決勝戦で
K・アンダーソン(南アフリカ)を退けた。
そして、息子のステファンがセンターコートのプレーヤーズ・ボックスから父の優勝を祝福した。ジョコビッチは妻のエレナと子どもたちへ感謝の気持ちを綴った。
「表彰式の時、妻が息子を抱いてプレーヤーズ・ボックスにいてくれたのは、これまでのテニス人生で優勝を飾ったどの大会よりも素晴らしかった」
「父親になってからの大きな夢の1つは、子どもたちが試合をしている僕の姿をスタンドから見てほしいというものだった。さらにトロフィーを受け取るところを見てもらえるなんて。数日前、その夢が現実になった。この気持ちはどんなものか」
「それは特別で、満ち溢れて、素晴らしく、うれしいもの。奇跡のよう。あの瞬間に勝るものはない。息子は『お父さん、お父さん』と叫んでいた。それは溶けてしまう瞬間だった。感情で溢れていた。そんな経験ができたことに感謝している」
ウィンブルドン後に発表された世界ランキングで約8カ月ぶりにトップ10へ返り咲いたジョコビッチは、テニス人生で最も苦しかった時期を乗り越え、完全復活を遂げた。
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