テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は31日、男子シングルス4回戦が行われ、四大大会初優勝を狙う第5シードの
錦織圭(日本)が世界ランク74位の
T・ガバシュビリ(ロシア)を6-3, 6-4, 6-2のストレートで下し、全仏オープン初の準々決勝進出を果たした。さらに、日本男子で1933年の同大会でベスト8進出した
佐藤次郎(日本)以来となる82年ぶりベスト8入りの快挙を達成した。
両者は今回がツアー通算5度目の対戦となり、錦織はガバシュビリとの対戦成績を4勝1敗とリードを広げた。
この試合、錦織はガバシュビリの強烈なフォアハンドに苦しむ場面もあったが、粘りを見せた錦織が集中力を切らさず、チャンスが来たときにしっかりウィナーを決めてポイントに繋げて2セットを連取する。
ストローク戦では強打のガバシュビリに対し、錦織はこの日好調なフォアハンドが光り、ガバシュビリを左右に揺さぶってコートを広く使い主導権を握り、トップの力を見せつけて今大会好調のガバシュビリに勝利した。
大会初の4強入りをかけて錦織は準々決勝で、第4シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)と第14シードの
JW・ツォンガ(フランス)の勝者と対戦する。
今大会、錦織は1回戦で地元選手
P・H・マチュー(フランス)、2回戦では好調の元世界21位
T・ベルッチ(ブラジル)を下して3回戦進出。3回戦では、
B・ベッカー(ドイツ)と対戦する予定だったが、ベッカーが右肩の怪我のために棄権を申し入れたため、錦織は戦うことなく4回戦進出を決めた。
そのため、4回戦のガバシュビリ戦まで錦織は中3日空くことになり、十分に体力を温存して4回戦に向けて調整していた。
今回錦織がベスト8進出を果たしたのは日本勢では5度目のこと。佐藤次郎が1931年と33年に2度、女子では沢松和子が1975年に、さらに
クルム伊達公子(日本)が1995年に準決勝進出している。
また、昨年の全米オープン、今年の全豪オープンに次いでグランドスラム3大会連続のベスト8進出となった。
>>全仏オープン男子ドロー表 【錦織圭 全仏オープン戦歴】
<2014年>
・1回戦 敗退
M・クリザン(スロバキア) 6-7 (4-7), 1-6, 2-6
<2013年>
・1回戦 勝利
J・レヴィン(アメリカ) 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利
G・ゼミヤ(スロベニア) 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利
B・ペール(フランス) 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退
R・ナダル(スペイン) 4-6, 1-6, 3-6
<2011年>
・1回戦 勝利
ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退
S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)
<2010年>
・1回戦 勝利
S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退
N・ジョコビッチ(セルビア) 1-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退
S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7
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